MY BEST CHOICE!

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第6回 
本間啓史(すみや湘南ライフタウン店)

(初出『Groovin'』2000年7月25日号)

 ジミ・ヘンドリックスがこの世を去って、30年が経とうとしている。スティーヴィー・レイ・ヴォーン、デュアン・オールマンetc、命日に作品を鑑賞していた頃があった。ここ数年、オルタナだ、ギター・ポップだと騒いでいるうちに、すっかり忘れていた。とはいえ、未発表作品やデジタル・マスタリングされたアルバムを性懲りもなく手に入れ、すばらしいと涙することはあるが、音楽で感動し、本気で聴き込むことは、最近、少なくなりつつある。
 しかし今年は、THE DOORSのコンプリ−ト・ボックスにはまってしまった。ファースト以外をCDで聴くことが久しぶりだったせいか、音のクリアさと1曲の持つクオリティの高さに圧倒されてしまった。高校の頃、サイケデリックな友人からファーストを勧められて聴いた時の感動と衝撃が蘇り、何か懐かしささえ感じた。僕の音楽に対するスタンスは、ずっとこのままなのだと思う。6月には「ブルース探検隊」と銘打たれたブルースの名盤が再発された。僕のお勧めは、『Freddie King is a Blues Master』。モダン・ブルースの定番であり、フレディ自身は、エリック・クラプトンが影響を受けたアーティストとしても有名だ。
 そういえば、80年代後半はレコード屋巡りばかりしていた。店頭に並び始めたCDを横目にしながら、レコードを買い漁っていた。修学旅行で行った大阪で、吸い寄せられる様に入った店で手に取ったのが『LAYLA』だった。心から感動できるアルバムに出会うことは、少ないと思う。僕にとってのそんな1枚を紹介します。


*なお次回は中野孝一氏(すみやパルシェ店 店長)が登場します。お楽しみに。

デレク・アンド・ドミノス
『いとしのレイラ』
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CD
ポリドール
POCP-2541
¥1,748(税抜)
発売中

エリック・クラプトンが、アメリカ南部のソウルフルなロックに傾倒し、70年に発表した作品です。デュアンの「ANYDAY」からラストまでのギター・プレイは凄まじく、エリック自身今も思い入れのある作品のようです。(デュアンは収録の1年後に他界。)

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