MIYUKI

ARTIST PICK UP

MIYUKI

夢を努力で勝ち取ったMIYUKI。今まで数々のオーディションを受け、
実力は認められるもあと1歩のところでデビューできなかった彼女の歌声が
「プロデューサー小室哲哉」という風に乗って世に羽ばたく!

(初出『Groovin'』2000年7月25日号)

miyuki-A.jpg 新人女性シンガーと聞いてどんな人なのかと思っていたら20代だということで少し驚いた。最近はアーティストの低年齢化が進んでおり、17、8歳は当たり前で10代前半も出てきている中ではやや遅咲きと言ってもいいだろう。そんなMIYUKIはこのデビューを勝ち取るまでに何と100をも超えるオーディションを受けていた。常に実力は認められていたものの結局受かるのは10代のライバルたちばかりで、その当時のことを「ここが頑張りどころというときに、多分ダメだと思ってしまう弱い心があった」と振り返っている。それでも戦いつづけた彼女の気持ちは半端ではなく、いかにシンガーとしてデビューしたかったかがわかり、同世代にはもちろん、これからデビューを目指す人にとっては「夢は努力で叶えられる」ということを証明してくれた。
 さて彼女のデビュー曲「Feel the Revolutions」はあの小室哲哉氏がプロデュースということで話題となっているが、彼女が受けたオーディションには小室が審査員を務めるものもあったようだ。彼が新人をデビューさせるときによく口にするのが「タイミング」であり、いくら実力があったとしてもそれが合わなくて世に出ることのできなかったアーティスト予備軍が数多くいたことを考えれば、彼女は本当にラッキーだと言って良いだろう。そんな彼女に目をつけ手がけることになった小室哲哉は、2000年になってから以前にも増して新人を手がけることが多くなった。自らが率いるユニットやプロデュースするアーティストも数多くある中で果たしていい曲が出来るのか正直言って不安は持っていたが、この曲を聴いて、焦りではなく、むしろじっくり楽しんで作り上げてるなと感じられて安心した。彼のプロデュース作品を聴き続けている人にとっては何か懐かしくもあり王道でもあるポップなサウンドに仕上がっており、彼女の声も曲に合っていると言うか決して負けずに歌っている。とにかく高音を保ちつづけることを要求される楽曲を与えられる中で、彼女が歌の中で繰り返す「24hours I wanna feel the Revolutions Just I wanna sing to the people」というフレーズは耳にも頭にも残るような不思議な魅力があり、何か気持ちを明るくしてくれるし、応援してあげたくもなるというのは決して自分だけではなく、誰もが聴けば同じ感覚を覚えることは間違いないだろう。今の時代においては、とにかく人と違う個性というものだけが強調されがちであるが、じっくりと育てられた彼女の歌声は逆に何か新鮮で清々しささえ感じる。
 今回の曲はセブン-イレブン「7 dream.com」CMソングという大型タイアップ付きで、テレビを観ていれば必ずその曲を耳にすることになると思うので要チェックして欲しいし、とても覚えやすい曲なのでカラオケや着メロにもおすすめしたい。また、小室が今年に入ってプロデュースした彼女以外の新人、特にファクトリー・オルモックは面白みのあるアーティスト揃いなので併せて注目してみて欲しい。

Text by 伏見朋記(浜松高台店)

『Feel the Revolutions』
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Maxi Single
ファクトリー・オルモック
FOCX-5003
¥1,200(税抜)
発売中

イントロでもう小室サウンドとわかるポップな曲調と、数々のオーディションで実力を磨いてきた彼女の歌声は2000年デビューの新人の中でもトップクラス。さらにセブンイレブン「7dream.com」のCMタイアップも決定でデビュー曲ながら超強力盤 !!


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