The Beach Boys〜Brother Years〜

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すでに今年のリイシューCDの中でも、最大の話題に。
長らく入手困難だった、70年以降のブラザー〜カリブ時代のアルバムが、待望のCD化。
ビーチ・ボーイズのサウンドとハーモニーは、永遠に輝き続ける。

beachboys-A.jpgもう既に国内盤3タイトルと輸入盤も発売され大きな話題となっている、ビーチ・ボーイズのブラザー時代以降の名盤11タイトルのリイシュー企画。長い間廃盤状態で入手困難だっただけに、まさに待望の復刻です。『サンフラワー』『サーフズ・アップ』など、中古盤市場でも高値で取り引きされていた人気アイテムも、これでお手軽な値段で入手できます。また24ビット・デジタル・リマスタリングが施され、音質もアップ。キャピトル時代がブライアン・ウィルソン主導による時代だったとすれば、このブラザー〜カリブ時代はブルース・ジョンストンやカール・ウィルソンなど他のメンバーが頑張った時代。ビーチ・ボーイズ全員による結束が光るこの70年以降の作品を、再度見つめ直してみましょう。きっと新たな発見があるはずです。

Text by 土橋一夫(編集部)
(初出『Groovin'』2000年9月25日)

『サンフラワー』
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CD
東芝EMI
TOCP-65565
¥2,427(税抜)
発売中

70年リリース。16チャンネル・レコーダーを使用し、「フォーエヴァー」や「ディードリ」などデニス・ウィルソンやブルース・ジョンストンの作曲能力を示した美しい曲が並ぶ。その結果ブライアン主導のビーチ・ボーイズから脱却を図り、メンバー全員の結束から好作品に仕上がった。

『サーフズ・アップ』
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CD
東芝EMI
TOCP-65566
¥2,427(税抜)
発売中

71年リリース。アルやカールの頑張りに加え、ブルース作「ディズニー・ガールズ(1957)」などの名曲もあるが、抑制の美学を貫き、クールでありながらシンフォニックの組曲的なアイディアで緻密に組まれた「サーフズ・アップ」は、改めてブライアンの存在を誇示する作品となった。

『カール&ザ・パッションズ-ソー・タフ』
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CD
東芝EMI
TOCP-65567
¥2,427(税抜)
9月27日発売

72年リリース。ブルースの脱退、ブロンディ・チャップリンとリッキー・ファターの参加というメンバー・チェンジを経て、当時の状況を打破し新生ビーチ・ボーイズを打ち出そうとした意欲作。タイトル通りカールが中心となって制作された。ファンク的なアプローチは、今聴くと新鮮。

『オランダ』
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CD
東芝EMI
TOCP-65568
¥2,427(税抜)
9月27日発売

73年リリース。機材をL.A.から移送しオランダでレコーディングされた作品に、ヴァン・ダイク・パークスのとブライアンが共に制作しながら未完成だった「セイル・オン・セイラー」を追加。ロック・バンドとしての彼らを意識させるような実験的な曲が並ぶ意欲作。

『イン・コンサート』
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CD
東芝EMI
TOCP-65569
¥2,427(税抜)
発売中

73年リリース。ライヴが充実していた72年冬と73年夏のツアーでの音源で構成され、タイトでグルーヴ感溢れる演奏は、ロック・バンドとしてのビーチ・ボーイズを印象づける。なおリマスタリングに伴い、以前のCDでは早めのF.O.で聴けなかった曲間のやりとりの部分も今回はカットされずに収録されている。

『15ビッグ・ワンズ』
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CD
東芝EMI
TOCP-65570
¥2,427(税抜)
9月27日発売

76年リリース。ブライアンが全曲に参加しグループ復帰、またベスト盤の好セールスを受けてビーチ・ボーイズのリヴァイヴァル・ブームが到来する中発表された作品。「ロックン・ロール・ミュージック」は全米5位を記録。カヴァーも多いが、何よりブライアンの復活が嬉しい作品だ。

『ラヴ・ユー』
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CD
東芝EMI
TOCP-65571
¥2,427(税抜)
9月27日発売

77年リリース。ブライアンが全曲の作曲とプロデュースに携わり、完全復活を印象づけたアルバム。シンセサイザーを多様するなど新たな試みも見られ、またブライアンらしさ溢れる楽曲のクォリティの高さも大きな魅力。ブライアンとマリリンの夫妻が歌う「レッツ・プット・アウア・ハーツ・トゥギャザー」も感動的。

『M.I.U.アルバム』
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CD
東芝EMI
TOCP-65572
¥2,427(税抜)
9月27日発売

78年リリース。アルが中心となって、ボツになったクリスマス・アルバムを改作し完成させた作品。なお91年のCD化の際に「カム・ゴー・ウィズ・ミー」「ペギー・スー」「ウィンズ・オブ・チェンジ」が別ヴァージョンに差し替えられたが、今回は元に戻されている。

『L.A.(ライト・アルバム)』
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CD
東芝EMI
TOCP-65573
¥2,427(税抜)
9月27日発売

79年リリース。カリブに移籍、またブルースが復帰しプロデュースを担当。ブライアン作「グッド・タイミン」やアル作の「レディ・リンダ」など美しい曲が並び、ブルースがソロで既に実践してきたディスコ・サウンドで「ヒア・カムズ・ザ・ナイト」をリメイクするなど、ヴァラエティ豊かな作品に仕上がっている。

『キーピン・ザ・サマー・アライヴ』
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CD
東芝EMI
TOCP-65574
¥2,427(税抜)
9月27日発売

80年リリース。夏や海といったイメージへの原点回帰を図った、ブルースのプロデュースによる作品。ブライアン作の「ゴーイン・オン」や「オー・ダーリン」など佳作もあり楽しめるが、ちょっと時代遅れの感も。しかしブルース作「エンドレス・ハーモニー」では美しいコーラスも健在で、注目すべき点も多い。

『ザ・ビーチ・ボーイズ』
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CD
東芝EMI
TOCP-65575
¥2,427(税抜)
9月27日発売

85年リリース。デニスの死をきっかけに再び結束し制作されたアルバム。カルチャー・クラブで有名なスティーヴ・レヴィンをプロデューサーに迎え、電子楽器中心のサウンドとハーモニーの対比が面白い味を作り出している。「ゲッチャ・バック」はヒットを記録、またB面の「メイル・エゴ」も隠しトラックで収録。


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