Vlidge(ヴリッジ)

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Vlidge(ヴリッジ)

Vlidgeのセカンド・シングルは前作とは違ったアプローチをみせるミディアム・ナンバー。
日本人の感性に触れるソウルを実現させた
今作「You See…」を聴き逃すと、後悔するかも…。

(初出『Groovin'』2000年10月25日号)

Vlidge-A.jpg 6月28日にマキシ・シングル「Everybody Needs Love」で音楽シーンに登場したVlidge。R&B、HIP-HOPなど、ひとつのジャンルにカテゴライズされない自由な発想が彼らの音楽の源である。なおかつ、デビュー作で見せた楽曲におけるエモーショナルなパワーは、今後のVlidgeを聴く上でのキーワードのひとつとなっていくものだろう。
 周囲の期待も高まるなか、いよいよ発売される2ndシングル「You See…」は、パフ・ダディとの共同制作でも知られ、ニューヨークで活躍するプロデューサー&エンジニアの"Prince Charles"Alexanderとの共同作業によって生まれた。「日本人の感性に触れる、日本語でソウルを感じる楽曲」を目指したという彼らの言葉どおり、日本人特有の情緒感、季節で言うと春や秋のような"中間に存在するもの"に敏感に反応する感覚が伝わってくるミディアム・ナンバー。切なさと愛しさの中間で揺れる微妙な感情が胸に響く。また、切なく流れていくメロディを支えるどっしりとしたリズムが、彼らならではの独特のグルーヴ感を生んでいる。さらに全体的に言えるのは、前作に比べると良い意味で力が抜けた感じがして、より自然体のVlidgeが感じられること。それがこのラヴ・ソングを身近にし、いっそう切ないものにしているんじゃないかと思う。
 "Prince Charles"AlexanderはVlidgeについて「彼らの曲にはグレートなフィーリングが宿っている。要するに、彼らの音楽には人の心を動かすスピリットがあるってことさ」と語った。アーティストにとって最高の賛辞だと思う。そして、この言葉が表面的なお世辞ではないことは、今作を聴いてもらえればはっきりとわかるだろう。Vlidgeという架け橋によってあなたに伝わってくるものを、ぜひ確かめて欲しい。

Text by 鮎川夕子(編集部)

『You See…』
Vlidge-J.jpg




Maxi Single
東芝EMI
TOCT-4244
¥1,143(税抜)
発売中

KIICHIとKYUが「踊りや歌、ラップ…自己表現に線引きはないね」と言う共通の思いから結成されたユニット。今作はニューヨークで活躍するプロデューサー&エンジニアの"Prince Charles"Alexanderがミックスを手がけた。

【Vlidge Official Website】http://www.vlidge.net/

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