ARTIST PICK UP
ZIGZO
「tonight, I will fall」は切ない切ない歌詞に、
ドラマティックな展開の曲構成、
ロックに対峙する彼らの魅力が最大限に引き出された渾身の作品!
(初出『Groovin'』2000年6月25日号)
ZIGZOという不思議な響きのバンドをご存じの方は多いと思うが、まだ彼らについて詳しく知らない方のためにプロフィールを。様々な音楽経歴を持つRYO(G)、DEN(B)、SAKURA(Dr)の3人が98年3月にセッションを開始する。8月にTETSU(Vo)が参加し、99年2月にはバンド名をZIGZOに正式決定し、99年7月にメジャー・デビュー。その後も完成度の高い音楽とライヴ・パフォーマンスの素晴らしさで注目を集め続けている。
そして、この春にライヴ・ハウス・ツアーを大成功に収めたばかりの彼らがリリースするのがこの「tonight, I will fall」。TBS系"筋肉番付"のエンディング・テーマとしてオンエア中なので、既に耳にした人も多いと思う。本作は従来のZIGZOサウンドが持つ完成度に加えて、彼らの"素"の部分を垣間見れる楽曲になった。特に歌詞にはTETSUの心の叫びが込められているようで、否が応でも心を掴まれる。"秘密を飲みこんで" "嘘を抱き合って"落ちていける…。痛々しい叫びかもしれないが、正直な気持ちだろう。そして、落ちてゆく時には愛する人と一緒に…という彼らなりのラヴ・ソングだと私は思っている。
サウンド面も精力的なライヴ活動によって培われたであろう演奏力に更に磨きがかかり、自信に溢れた彼らの姿、表情がライヴ会場にいるかのように感じ取れる仕上がりだ。また3曲目の「strawberry shampoo」はギターのRYOが詞・曲を手がけ、ヴォーカルも担当。これまでライヴでしか見れなかった意外な一面も楽しめる。歌詞的にも、アレンジ的にも、ひとまわりもふたまわりも深みが増し成長した彼らを垣間見れる、全ロック・ファンに突き刺さる強力な1枚。ファンのみならず、最近のJ-POP、J-ROCKシーンに飽きてしまっている人にも、とにかくおすすめしたい。
Text by 大林 誠(函南店)
『tonight, I will fall』
Maxi Single
ヒートウェーヴ
COCA-50331
¥1,200(税抜)
発売中
ZIGZOの4作目となるニュー・マキシ・シングル。切ない歌詞に、ドラマティックな展開の曲構成、かれらの魅力が最大限に引き出された完成度の高い1曲。タイトル以外の2曲もアイデア的にも面白い仕上がり。ありきたりなJ-POPに飽きてしまった人にオススメ。
【ZIGZO official site】http://www.up-down.com/100zigzo/