メイヤ

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メイヤ

またまたメイヤが日本中を虜にします!
前作『セヴン・シスターズ』から3年、
21世紀の幕開けとともに北欧の妖精は本格派女性シンガーとして甦った!

(初出『Groovin'』2001年1月25日号)

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 2000年というか、20世紀は本当に女性の時代だったと思う。日本ではアイドル・グループであったり、本格派R&Bシンガーがヒット・チャートの上位を占めてしまったりと、「男は何をしてるんだ」と思われた方も多いのではないだろうか。
 しかしながらそんな日本の状況の根底にあるのはやはり世界の音楽シーンで、我々がよくCDで目にしたのは北欧を中心としたヨーロッパ出身の女性アーティストの作品であった。さらにただのポップスではなく一方ではノリのいいダンス・ミュージックが、さらにもう一方では歌唱力を前面に押し出した、いわゆる「癒し系」の原型とも言うべき数々の妖精たち…。その後者の中心がスウェーデン出身のメイヤであろう。
 彼女はルックスはもちろん、声もキュートでデビュー盤が日本で発売されると同時に日本のティーン・エイジャーを中心に虜にしてしまったのである。何と日本だけの売上で80万枚を越えるメガ・ヒットを記録し、さらに真価が問われる2ndもデビュー・アルバムと同等のセールスと、1stがただの勢いで売れたわけではないことを作品のクオリティーの高さで証明した。
 私が彼女の音に触れたのもやはり1stアルバムだった。世間でも話題になってるし、レコード屋やFMでもガンガン流れていて思わず購入してしまったのだが、本当に何も考えずに1枚を通して聴けるなというのが第一印象であった。それだけ彼女の歌声や曲調は自然でいつの間にかその世界に引き込まれるような不思議な感覚を持った人も多いのではないだろうか。とにかく1回聴いてみたら私の言っていることが理解してもらえると思う。
 さて今回の作品の感想であるが、1曲目を聴いた印象は「あれっ、これメイヤかな?」と一瞬思ってしまうようなワイルドなギターとハスキー・ボイスとで始まるロック・チューンには意外さを感じた。別にこれは作風や声が変わってしまったというわけではなく、楽曲全体が太くなっているというか、よりクールなものに進化したという言い方が正しいかもしれない。聞くところによると、今作品は複数の作家とプロデューサーとの組み合わせで構成され、曲ごとに違った色を持った全体的にカラフルな構成となっており、メイヤ自身の「今までにない自由な自分を表現できた」というコメントからも、レコーディングの充実さと仕上がりの満足さが窺える。
 「20世紀を締めくくる」より「21世紀の幕開けに」を選んだメイヤの音をいち早く聴きたい方は、まず1/17に先行発売されたシングル「Hippies in the 60'S」を手に入れて体をウォーム・アップさせてから、同31日発売のアルバム『Realitales/リアリテイルズ』を聴いて欲しい。はっきり言って心して待ってた方がいいような、期待を決して裏切らない、いや裏切るはずのないアルバムなので、ぜひ聴いたことのない方も含めてオススメしたいと思う。
 余談だが、メイヤは最近トレードマークであるあのブロンド・ヘアーを黒髪に染め、長かった髪もバッサリいったという話で、まわりの人たち曰く「日本人みたい」だそうだ。プロモーションでまたきっと来日してくれると思うので、そちらの方も要チェック!!

Text by 伏見朋記(浜松高台店)

『Realitales』
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CD
Epic Records
ESCA-8279
¥2,400(税抜)
1月31日発売予定

その声質はもちろん、音楽全体が自然で親しみやすいメイヤの新作はまたまたイイ感じの仕上がり。いろいろなプロデューサーの下で作り上げただけに本当にカラフルな曲ばかりだが、どれも彼女らしく思える。はっきり言って今回も当たりです!!

【ソニーミュージックによるオフィシャルサイト】http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/ES/Meja/

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