小柳ゆき

ARTIST PICK UP

小柳ゆき

昨年行われた小柳ゆきのライヴがなんとCD化!
チケット入手困難度No.1と言われた貴重なステージの中からのベスト・セレクション。
しかも2枚組全26曲の豪華盤と来れば、これはもう聴くしかない!!

(初出『Groovin'』2001年2月25日号)

小柳ゆき-A.jpg 「小柳ゆきってまだ19歳なんだよな」と、今回のライヴ盤を聴いてあらためて驚かされた。現役高校生シンガーとして「あなたのキスを数えましょう〜You were mine〜」でデビューしてから1年半、ほぼ順調にその階段を駆け上がってきた彼女の存在は、もはや日本の女性ヴォーカル界の代表的な位置にあると言ってもいいと思う。
 思えば、彼女のデビュー時にすみやが次にブレイクするアーティストの1人としてリコメンドしていて、試聴してもらったり、店頭演奏してみたりして、何とか「小柳ゆきを知ってもらいたい」と努力していたわけだが、それが実を結んだとも言えるし、FMを中心としたラジオのオン・エアで着実にリスナーを獲得していった事もあって、本当にこれがデビュー直後のアーティストか?と疑いたくなるような大ブレイクをしたのである。最近は初回にトレーディング・カードやパッケージを豪華にするなどのプレミアを付けて売る手法が増える中で、純粋に歌で売れたというのは、この業界の人間としてはこの上ない喜びであった。
 2000年の小柳ゆきを振り返ってみると、日本の女性シンガーの中でも一際輝かしい活躍ぶりで、シングル「愛情/ can't hold me back」の大ヒットや、洋楽カヴァー・アルバムとしては史上初のオリコン・チャート1位を獲得した『KOYANAGI the Covers PRODUCT 1』(とにかくクール!)、セカンド・アルバム『EXPANSION』のリリース、さらには有線大賞獲得、紅白出場と、日本の音楽誌に彼女の話題が載らない時は無かったのではないだろうか。
 さて、そんな彼女のライヴ盤が今回発売となったわけであるが、これを聴いた人は本当にラッキーというか、彼女のファンならずとも持っていたいアイテムだと思う。2000年に行われたライヴのうち、CD購入者の中から抽選に当たった人のみが参加できたZepp Tokyoでのステージ、日本武道館という大舞台、そして福岡マリンメッセでの九州限定クリスマス・ライヴという、どれもがプラチナ以上の価値のあるステージで、さらにそこからのベスト・セレクションが26曲も聴けるのである。普通、新人でしかも10代となればステージ上で緊張のあまり声が震えてしまいそうなものだが、小柳は全くそんなことはなく、どこのステージであっても、そこがまるで自分の家やスタジオであるかのような堂々としたパフォーマンスで聴衆を魅了してしまっている。ぜひ彼女の歌声を部屋で聴いてライヴの臨場感を味わって欲しいと思う。
 21世紀に入って最初の作品がライヴ盤である小柳ゆきの気になる今後の活動だが、現在のところ3月にシングルのリリースが予定されていることくらいであるが、個人的には洋楽のカヴァー・アルバムの第2弾でまた驚かせて欲しいし、出来ればライヴ映像の発売も密かに待っている。2000年にあれだけの活躍をした彼女だけに、新世紀も常に音楽業界に話題を振りまいてくれることとは思うが、こちらが予想だにしなかったようなあっと驚くような活動を期待したい。

Text by 伏見朋記(浜松高台店)

『Koyanagi the Live in Japan 2000』
小柳ゆき-J.jpg




CD(2枚組)
DREAM MACHINE/ワーナーミュージック・ジャパン
HDCA-10056〜57
¥3,000
2月28日発売

待ちに待った小柳ゆきのライヴ盤がついに発売!「あなたのキスを数えましょう」はもちろん、洋楽カヴァーからクリスマス・ソングまで各地のステージから選りすぐった2枚組全26曲。彼女の歌唱力を考えれば、これはもうベスト盤と言っていいでしょう。初回盤のみツアー・パンフが当たる応募券つき。

【小柳ゆき 公式ウェブサイト-yuki-koyanagi.jp】http://www.yuki-koyanagi.jp/

inserted by FC2 system