RHINO通信

　今回はライノ・レーベルから発売される強力リイシュー盤をご紹介。しかも最近再結成の情報も流れ、にわかに再注目を集めているモンキーズのコンプリート・ベスト盤です！モンキーズはご存じの通り、66年にテレビ番組用のグループとしてオーディションで集められたメンバー4人で結成、「恋の終列車」で一躍アイドルの仲間入りを果たし大旋風を巻き起こしました。その後も「アイム・ア・ビリーバー」や「デイドリーム・ビリーバー」などミリオンセラーを連発。日本でも彼らは熱狂的に支持され、しかも80年代初めには再放送で再ブームとなるなど大きな印象を与えたグループでもあります。しかし69年に惜しくも解散したものの86年には再結成を果たし、アルバムも発表しています。今でもそのポップさと親しみやすい楽曲で多くの支持を集める、人気グループであることは言うまでもありませんが、何と今年3月には再結成されて、全米15カ所でのツアー「モンキーマニア・リターンズ2001」もスタート。オリジナル・メンバー3人（ギターのマイクのみ不参加）が再びモンキーズとして帰ってきます。
　さて今回発売されるものは3タイトル。『ザ・デフィニティヴ・モンキーズ』は過去発売された音源の中から、今回新編集された29曲入りベスト盤で、おいしいところはほとんど網羅されていますので入門編としてもお薦め。さらにこれにアルバム未収録曲や未発表曲、別ヴァージョンなどのレア・トラックを31曲も収録したボーナス・ディスク付2枚組の『ザ・デフィニティヴ・モンキーズ（コレクターズ・エディション）』や、96ページの豪華ブックレットに加え「Of You」の未発表Mix＆「Look Out (Here Comes Tomorrow)」の未発表ロング・ヴァージョン（『More Of The Monkees』セッションのアウト・テイク）を含む4枚組99曲入りボックス・セット『ミュージック・ボックス』も発売されますので、モンキーズ・マニアの方は是非！単なるお茶の間のアイドルにとどまらず、演奏能力の高さやボイス＆ハートらによる楽曲のクォリティの高さなどで一般のロック／ポップス・ファンからも高い評価を得てきたモンキーズを、これを機にもう一度じっくり再確認してみてはいかがでしょうか。それではまた来月！

Text by 土橋一夫（編集部）
（初出『Groovin'』2001年2月25日号）