drug store cowboy

ARTIST PICK UP

drug store cowboy

荒涼とした音楽シーンを駆け抜ける
drug store cowboy。
ニュー・マキシ・シングル「明日の街」リリース!

(初出『Groovin'』2001年3月25日号)

 アーティストからみた"最近気になるアーティスト"として名前が挙がることが多いのが、この"drug store cowboy"である。ネクスト・ブレイクの大本命として音楽業界が彼らに注目しているのも事実だが、クリエイターとしてただならぬ感性を備えたミュージシャン達のアンテナに引っかかるということは、どんな評論家の誉め言葉よりも信用出来る、最高の"お墨付き"ではないか。
 そして、デビュー以来着実にその名を広めている彼らが自信を持って送り出すニュー・マキシ・シングルが今作「明日の街」。もうイントロからして「来た来たっ!」である。マラソンを全力疾走するようなテンションは、こざかしいペース配分なんて全く無視だ。それは野性的、本能的とも言えるパワーでガンガン迫ってくる。鳥肌立ちまくり、魂揺さぶられまくりである。それもそのはず、今作のハードなギター・サウンドにはミクスチャーの攻撃性、ライミングが効果的な歌詞にはHIP-HOPのメッセージ性、そしてメロディには日本のロックを正しく消化してきた証拠だと思えるポップ性と、様々な要素が凝縮され、それらが束になって迫ってくるのである。そういった雑食性にスポットを当てるなら"ストリート系"と形容されるのもうなずける。しかし驚くなかれ、以前ヴォーカルの有原は「俺らのやっている音楽は歌謡曲ですよ」と言い放った。つまり「受け止め方は自由」だということか。この自信と余裕、若干20代前半のアーティストとは思えない。そして、その姿勢は今作でも変わらない。彼らにとってリスナーのアンテナに引っかかるかどうか、魂を動かせるかどうか、それが全てなんだと思う。
 計算されたサウンドだとか、耳障りのいいポップスだとか、そんなものはもういい。鳴らした音の塊がかっこいいか、そうじゃないか、好きか嫌いか、それだけでいいんだと思う。もっと本能に素直に、直情的な聴き方をしてみて欲しい。シーンを引っ張ってきたバンドの解散が相次いだ昨今だが、そこに空いてしまった空間を埋めて余りあるのがdrug store cowboyである。今チェックしておかないと本当に後悔することになるかも…。

Text by 鮎川夕子(編集部)

『明日の街』
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Maxi Single
東芝EMI
TOCT-22141
¥1,000(税抜)
4月11日発売

ネクスト・ブレイクの大本命、drug store cowboyのニュー・マキシ・シングル。彼らのサウンドの迫力に思考回路吹っ飛ばされちゃって下さい。TBS系「カウントダウンTV」3月度のオープニング・テーマとしてオンエア中。

【drug store cowboy official site】http://www.dsc.ne.jp/

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