GO!GO!7188

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GO!GO!7188

"音楽界に異物混入!"と言わしめたGO!GO!7188。
ニュー・マキシ・シングル「ドタン場でキャンセル」は現代人の内面を深くえぐる問題作?
取扱の際は十分ご注意下さい。

(初出『Groovin'』2001年3月25日号)

 GO!GO!7188はまったくつかみ所がない!その音楽をどう形容したらいいのかわからないのだ。デビューしてから9ヶ月、既に4枚のマキシと1stアルバムをリリースし、ライヴも精力的にこなし、その名を確実に広めているというのに、「どんなバンド?」と聞かれると、私は未だに言葉に詰まる。結局いつも「すごい」とか「絶対ハマる」なんていう曖昧な言葉を、ひたすら語気を強め発することで逃げていたのである。
 そして、5枚目のシングルとして4月11日にリリースされるのが今作「ドタン場でキャンセル」。この曲を初めて聴いた時、私は偶然見かけたデビュー前のGO!GO!7188のライヴを思い出していた。ステージ上での所在なげな振る舞いとは裏腹のしっかりした演奏と、GSやパンクなど様々な要素が入り混じったサウンドは衝撃だったが、3人がステージから放つ、"ネガティヴな部分から目を反らさないポジティヴさ"に、私は妙に惹きつけられていた。
 GO!GO!7188のそんな一面がクローズ・アップされているのが今作だと思う。この曲には人間が抱える暗部を薄明かりで照らし出すような微妙な際どさがある。〜その向こうにある明日は あたしを待ってはくれないのに〜と歌われる詞の世界も、サウンドも、かなり重い。サビのダイナミックなメロディ・ラインはじっとりと耳にこびりついて離れない。一聴しただけではダウナーな印象を与えてしまうかもしれないが、内面を吐露するような今作にはものすごいインパクトがあるのも事実だ。もちろん今までに発表された楽曲もインパクト十分だったが、今作はそのベクトルが人間の内側にある闇の部分へ向けられているので、衝撃度がさらに大きいのかもしれない。その点は大袈裟じゃなく覚悟して聴いてほしいと思う。
 今度GO!GO!7188のことを尋ねられても、私はまた性懲りもなく「とにかくすごい!」なんて言ってしまうに違いない。本当だからしょうがないけど、この曲を聴けば納得してはもらえないだろうか。

Text by 鮎川夕子(編集部)

『ドタン場でキャンセル』
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Maxi Single
東芝EMI
TOCT-22142
¥1,000(税抜)
4月11日発売

精力的なリリースとライヴ活動が続くGO!GO!7188のニュー・マキシ。歌詞が心にぐっさりささってきます。ダイナミックなメロディ・ラインが頭をぐらぐら揺らします。カップリングの「文具」も一聴の価値アリ。ダークサイド・オブ "GO!GO!"な1枚。

【GO!GO!7188 OFFICIAL WEB SITE】http://www.gogo7188.jp/index.html

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