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第14回 
杉山由紀(すみや本社ソフト営業部商品課)

(初出『Groovin'』2001年3月25日号)

 こんにちは。このコーナー始まって以来、最も若く?知識が足りない私が今回の担当です。ご紹介するのは『ダンサー』のサントラ。最近私が見た映画の中で一番印象深く、音楽が気になり眠れない日々を何日か過ごした事がキッカケで選びました。
 映画は、ニューヨークで兄のジャスパーと暮らすダンサーのインディアが、毎週土曜日にクラブで、スゴ腕のDJたちの挑戦を受け、テクノ、ファンク、ジャズ、ソウル…あらゆるジャンルの音楽に、天性のずば抜けたリズム感で即座に踊る。口のきけない彼女に与えられた、言葉以外の表現方法です。しかし、ブロードウェイで踊るという夢をかなえるはずのオーディションで、彼女はそのハンディを理由に落とされてしまう。そんな時、彼女のダンスに心を奪われた若い科学者アイザックが現れ、"言葉を発する装置"で夢実現に協力するというもの…。
 映画を見終わって、ストーリーに涙したのはもちろんですが、インディアがオーディション会場から帰る時のぶつけようのない怒りと悲しみをよりいっそう引き立てていたクレイグ・アームストロングの「レッツ・ゴー・アウト・トゥナイト」。彼女がアイザックの研究に協力し、今までにはない幸せを感じているのを見て、自分から離れていくのではという不安なジャスパーの気持ちに切なさを加えるように流れていたネナ・チェリーの「ツイステッド・メス」が映像にマッチしていて心打たれました。
 私は音楽を聴くとき、自分の部屋で考え事をしながら何気なく耳に入ってくるのも好きですが、ドライヴ中に移りゆく景色を見ながらその場面と音が妙にはまる事があります。その瞬間の心地よさと、音楽だけを聴いた時の感覚とではまた違う印象になると思いますが、私が今レンタル・ビデオの仕事を担当させて頂いているという事もあり、今回は、このサントラ盤と映画の両方をお薦めします。

*なお次回は野辺 拓氏(すみや上永谷店)が登場します。お楽しみに。

オリジナル・サウンドトラック
『ダンサー』
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CD
東芝EMI
VJCP-68262
¥2,427(税抜)
発売中

『レオン』『フィフス・エレメント』など、ビデオ市場で不動の人気を誇るリュック・ベッソンの最新作『ダンサー』のオリジナル・サウンドトラック盤。最先端音楽シーンが、ここに凝縮!と言える程、今一番注目のミュージシャンの音楽が詰まった1枚です。(杉山由紀)

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