小島麻由美

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小島麻由美

小島麻由美フリークの紳士淑女の皆様、お待たせ致しました!
1年半ぶりのマキシ・シングル「わいわいわい」。
アッパーな麻由美嬢の声が脳天を直撃必至。

(初出『Groovin'』2001年4月25日号)

 小島麻由美の最大の武器は「声」である。3/22新宿LOFT「スカ帝国番外地 歌謡の夕べ」に出演した彼女を観て、改めて思った。時に子供っぽく、艶っぽく、甘くてだらしない歌声は蜂蜜のようで、1度聴くと耳にまとわりついて離れない。歌声も然ることながら、時折はさむMCでは、少女のように甘えた声で観客を魅了する。ああ、私も麻由美ちゃんになりたい、そう願わずにはいられない。
 この日は彼女と親交のあるバンド、What's love?のライヴのゲスト出演だったため、今回リリースされる新曲の演奏はなかったが、もし「わいわいわい」がライヴで演奏されるなら、盛り上がることは確実。勢いのあるロカビリー・ナンバーは、今までの楽曲よりも、「せーの」で一発録りしたかのような生音に近い形で私たちの元に届けられる。昨年はライヴ盤、シングル集のリリースはあったものの、完全な新作を発表しなかった彼女。待ちに待ったマキシ・シングルは、麻由美嬢の魅力を存分に味わうことのできる、それぞれ曲調の違う個性的な3曲に仕上がっている。しかし、実に麻由美節な3曲なのである。おてんばで、ちょっぴり切なくて、色っぽい。彼女を知らない人に、「これが小島麻由美」と言って聴かせるのにうってつけのシングルだろう。
 デビュー当初から、昭和歌謡的、戦後歌謡のリヴァイヴァルなど、何かと歌謡曲系と謳われていた彼女の楽曲だが、そこに古さは微塵も感じられない。むしろオンナノコなら誰でも考えること、思うこと、ちょっとした企み(毒をはらむ)をノスタルジーあふれるメロディーにのせて、ドラマチックに歌い上げてしまう辺りは彼女ならでは。
 夏にはアルバムをリリース予定、またWhat's love?とのデュエットで、和田アキ子の「あの鐘を鳴らすのはあなた」をシングル・リリースするなど、勢いに乗っている小島麻由美。セシル(麻由美流思春期の少女の意)から卒業した女性としての彼女を見届けよう。

Text by 渡辺麻美(玉川高島屋店)

『わいわいわい』
小島麻由美-J.jpg




Maxi Single
ポニーキャニオン
PCCA-01518
¥1,200(税抜)
発売中

歌モノ3曲+「わいわいわい」のインスト。普通ならこの4曲目、ただのカラオケだと思い、飛ばして聴いてしまいがちだが、甘く見ること無かれ。アレンジも変わっていて聴き応え十分、楽曲の完成度の高さを窺うことができる。通ならこちらも堪能すべき!

【小島麻由美 Official WEB Site】http://www.kojimamayumi.com/

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