YOUNG PUNCH

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YOUNG PUNCH

YOUNG PUNCHの通算3枚目、メジャーでの初アルバムとなる『DISCONISTA』が完成!
スカ・パンクという枠からはみ出し、
新たなスタートを切るエネルギーあふれる作品!

(初出『Groovin'』2001年5月25日号)

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 YOUNG PUNCHのメジャーでの初アルバムとなる『DISCONISTA』が完成した。パンクもしくは、スカ・パンクというイメージで聴いてみたが、そのような枠にとらわれず、本当にいろんなサウンドが入っている素晴らしいアルバムに仕上っている。もちろん、パンクが基本にあるのだが、ファンク・ソウルっぽいのがあったり、ポップでキャッチーな曲もあったりする。良い意味でやりたい放題の作品であるし、結成5年にして、堂々とした音作りである。また、スカということで、スペシャルズなどの影響が大きいのかと思っていたが、今作を聴くと、彼らの目指しているバンド、The Clashに影響を受け、敬愛していることにも納得がいく。そんな彼らの理想のアルバムは、『LONDON CALLING』だという。やはり、このThe Clashの代表作は、年代を問わず影響を与えている名盤なのだろう。ちなみにその『LONDON CALLING」の次のアルバム・タイトルが『SANDINISTA!』というのだが、これにインスパイアされ、今作を『DISCONISTA』と名付けたそうだ。
 今作の中で特に印象的なのは、6曲目に収録されている「SUNDAY BEST」。昨年メジャーからの初マキシ・シングルとして発売された楽曲で、非常にソウルフルでホーンが印象的な曲である。また、3曲目の「DISCOTICA」は、アルバムのメイン・トラックでもあり、サビの部分が強烈な印象を残す。「光輝くそらの向こう 僕らは君に会いに行こう いつか辿り着けるように 手を差し伸べて待つ」「これで終わりにできるから やっと終わりにできるから 新たな旅の始まりに手を振って去っていくよ」〜このような歌詞が繰り返し歌われている。そう、男には、彼らの切ない詞がこの上なく心に響くのだ。
 資料によると、YOUNG PUNCHというバンドは、1996年1月、ヴォーカルの福井隆史を中心に発足された。そして、早くも1997年2月には、パンクのオムニバス・アルバム『SKANKIN’ IN THE PIT』に参加。このCDには、POTSHOT、SNAIL RAMP、SCAFULLKINGなど、現在大活躍のバンドも参加していた。今、見るとすごいメンツだ。その後、インディーズからミニ・アルバムを1枚、フル・アルバムを2枚、マキシ・シングルを3枚発売する。また、2000年3月には、独自の音楽的スタンスで活躍中のPENPALSとのスプリット・シングル「YOUNG PUNCH/PENPALS」をリリースし、メジャーとインディーズの枠を超え新たな音楽の世界を開拓していった。そして昨年の10月、メジャーから初のマキシ・シングル「SUNDAY BEST/FREEMAN」を発表。それに続くのが、今回発売される『DISCONISTA』となっている。さらに、6月6日には、早くもニュー・アルバムからのシングル・カットとなる「DISCOTICA」の発売が予定されている。
 今後が非常に楽しみなバンドであるということは、間違いない。変化を恐れず、ポジティヴな姿勢で、音楽性の幅をさらに広げて、成長していって欲しい、いや、成長していってくれるだろう。

Text by 上原哲也(浦和三室店)

『DISCONISTA』
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CD
BMGファンハウス
BVCS-27013
¥2,381(税抜)
発売中

YOUNG PUNCHのニュー・アルバム『DISCONISTA』が登場!全10曲を一気に聴かせる疾走感溢れる作品で、パンクをはみ出し、音楽性の広がりを強く感じる。「DISCOTICA」と「SUNDAY BEST」が、すっげーかっこいいぞ!


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