AI

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その歌声は、まさに"BORN TO SING"。
生まれついてのシンガーAIのセカンド・マキシ・シングル
『U Can Do』リリース!

(初出『Groovin'』2001年5月25日号)

AI-A.jpg 女性ヴォーカル・ブームもある程度落ち着き、アーティストも淘汰された感のあるなか、まさに「BORN TO SING」〜生まれついてのシンガー"AI"の登場にシーンは騒然となった。デビュー・マキシ「Cry, just Cry」で見せた圧倒的な歌唱力、完璧な英語の発音、体の奥から湧き出るようなブラック・フィーリング、それらはどれも"日本人離れ"していた。それもそのはず、プロフィールを見れば、母は日本人とアメリカ人のハーフ。ロスで生まれ、一時日本に帰国するも15歳で再びロスに戻りアート・スクールでダンスを専攻、同時期にメンバーは皆黒人という教会のゴスペル・クワイアーの一員となっている。最初は東洋人ということであった壁も、AIの歌うことへの情熱と実力で壊されていった。その後も、ジャネット・ジャクソンのプロモーション・ビデオでバック・ダンサーを努めるなど、その活動は既に国境を越えているのだ。
 そしてセカンド・マキシ・シングルとなる今作「U Can Do」では、AIならではのブラック・フィーリングとネイティヴな英語を前面に出したラップを披露したヒップ・ホップ・チューン。ロスでの生活やダンサーとしての経歴があるとはいえ、このリズム感は先天的なものと言った方がいいだろう。またメロディ・ラインやヴォーカルに見られる、日本人ならではの適度な湿り気が非常に心地よい。完璧なブラック・ミュージックを目指すのではなく、彼女のルーツや個性を大切にしたサウンドには、どんな状況下でも自分の歌を見失わなかったAIだからこそ確立出来たオリジナリティがはっきりと感じられる。
 AIを見ていると「音楽は理解されるためのものではなく、愛されるためにあるものだ」と思わずにいられない。ステージでの彼女は体中で音楽を楽しみ、歌うことへの情熱にあふれていた。私は何よりも彼女のそんな姿勢が好きだ。既に肌の色が音楽には関係ないことを知っているAIが、その恵まれた才能と計り知れない情熱で作り上げた今作。ぜひとも体感してみてほしい。

Text by 鮎川夕子(編集部)

『U Can Do』
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Maxi Single
BMGファンハウス
BVCR-19028
¥1,200(税抜)
発売中

圧倒的な歌唱力はすでに世界レベル。R&B色が強く、COOLな雰囲気のデビュー・シングルとはうってかわって、今作はAIのラッパーとしての魅力が堪能できるヒップ・ホップ・チューンに仕上がった。音楽業界の注目が集まる中、いよいよブレイクか?!

【AI UNIVERSAL MUSIC OFFICIAL SITE】http://www.universal-music.co.jp/ai/

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