shame

さあ、ここからがshame第1章。
待ちに待った約1年振りのマキシ・シングル「LOSERS」リリース！

BRAND NEW ARTIST
shame

　shameが前作「P.F.P.」のリリース以来、約1年振りとなるマキシ・シングル「LOSERS」を完成させた。それまでコンスタントなリリース活動が行われていただけに、このインターバルを不満に思っていたファンも多いだろう。実を言うと私も彼らの新作を渇望していた1人だった。しかし、今作で今までの渇きが一気に満たされていくのを感じた。
　「LOSERS」はshameならではの疾走感とポップ感が心地よいロック・ナンバー。「負けるが勝ち」という言葉があるが、この曲にはそういった前向きな"吹っ切れ感"みたいなものが表れている。「一度全てを捨てた所から始めればいいじゃない。次に勝利を勝ち取るための敗北宣言なら、胸をはっていこう！」Cuttのメッセージが聴く者をぐいぐい引っ張ってくれる。
　この曲だけでも十分待った甲斐があったというものだが、なんと今作にはカップリングに新曲3曲が収録され、さながらミニ・アルバムの様相を呈している。ハード&グラマラスなギター・ナンバーあり、柔らかく切ないポップ・チューンあり、1年間の空白を埋めるには十分すぎるヴァラエティに富んだ内容になっている。
　このマキシ・シングルを聴くと、「P.F.P.」までのshameは序章に過ぎなかったと思わざるを得ない。彼らの第1章となる今作を絶対に聴き逃さないで欲しい。

Text by 鮎川夕子（編集部）
（初出『Groovin'』2001年5月25日号）