SURFACE

ARTIST PICK UP

SURFACE

約1年ぶりのオリジナル3rdアルバムを発売!
進化するSURFACE史上最強の作品になる自信あり!
これがSURFACEの新しい道=ROOTだ!

(初出『Groovin'』2001年6月25日号)

 焦って階段を登る靴音。そして、踊り場に落ちていた缶につまづき、それが転がっていく音(思い込みですが、私にはそう聞こえるのだ)が妙に印象的。そんなSEでSURFACEのニュー・アルバム『ROOT』は幕を開ける。印象的といえば彼らのシングル曲のタイトルは、これまた妙に印象に残るものが多くて、今度はどんなタイトルかと楽しみにしていたら、最新シングルは「その先にあるもの」。あれ?普通じゃん?しかし、その答えがこのアルバム『ROOT』に隠されていたのだ。(思い込みだって!)SURFACEの2人はアルバム・アーティストとしての高いポテンシャルと完成度を感じさせる今作の先行シングルに、小細工は必要無いと判断したのではないだろうか。『ROOT』はそんな新展開を感じさせるなかなか力強いアルバムに仕上がっている。
 ヴォーカルとギターの2人組ユニットというのは、最近では特別珍しくない組み合わせで、椎名、永谷の2人もサポート・メンバーは当然使っているけれど、基本的には"宅録"の人なのだろう。ギターの永谷はデモと呼ぶにはあまりにもクオリティーの高いものを自宅の機材から作り出すという。私個人はバンド至上主義であるのだが、それは複数の人間の共同作業のなかで作り上げられ、練られ、しかも時として偶然も大きく作用するマジックのようなものであるのに対し、SURFACEのようなやり方は、録音機材なんてなかった時代の偉大な作曲家たちのように、頭の中で全てを構成する才能、そして、それをアウトプットする才能がなくてはできない。で、何が言いたいかっていうと、完成度が高くなればなるほど個人の頭の中がさらけだされるっていう事だ。また、作詞という作業も、もともとそういう個人の頭の中にある世界を見せることだと思う。ラップ・ミュージックなみに言葉が詰まった椎名の歌詞も必聴。ぜひ歌詞カードを見ながら1回聴いてみるように。そうやって『ROOT』を聴き返したらSURFACEの2人がもっともっと身近に感じられてきますよ。

Text by 富田 聡(久喜店)

『ROOT』
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CD
キティMME
UMCK-4033
¥2,913(税抜)
6月27日発売

「その先にあるもの-ROOT MIX-」「.5(HALF)」「ボクハミタサレル-ROOT MIX-」他収録の3rdアルバム。もちろん今回もセルフ・プロデュース。やりたい事だけがつまったアルバムです。レア・ショット満載の3作目となるビデオ・クリップ集『SURFACE CLIPS 03』(UMVK-1515 ¥3,300【税抜】)も同時発売。

【SURFACE OFFICIAL WEB SITE】http://www.surface.net/index.html


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