CHANIWA

メロ・コア、ヒップ・ホップ、パンクを変幻自在に操るCHANIWA！
エクストリーム・シーンから自然発生した要注目バンド、
待望の最新作「EVERLAST」を遂にリリース！

（初出『Groovin'』2001年6月25日号）

　ここ最近、蒸し暑い日が続くわ、あちこちでミステリアスな事件が起きるわで、人々のストレスも溜まるこの頃だが、そんな世の中にストップをかけるバンドがいる。エクストリーム・シーンから自然に発生したとも言えるミクスチュア・パンク・バンド、CHANIWAだ。
　CHANIWAから生み出されるサウンドは、新鮮であり、なおかつ強さまでも感じさせる。自らのメッセージをハードなサウンドでスリリングに表現し、ハード・コアやヒップ・ホップ、パンクというジャンルすべてをミックスしてしまう。まさに音楽をアートする集団である。
　メロ・コアやハード・コアといったジャンルをあまり耳にしない人からこんな言葉をよく聞く。「みんな同じに聴こえる」「ただ叫んでいるようで、何を言っているのか分からない」そんな人にこそ、CHANIWAのニュー・マキシ・シングル「EVERLAST」を聴いてほしい。頭に残るマジカルなサウンドは、ギターのCOZ、ターン・テーブルのDJ KIM、プログラミングのSKNの3人によって作り出されている。そして、最大の武器とも言えるのがヴォーカルのATAとMOLLYだ。とりわけ誰もが注目してしまうのがATAの声質である。女の人が歌っているのか男の人が歌っているのか迷ってしまう程、かわいらしくもあり、かっこよくもあるという、まさにミステリアスな歌声である。そして、強力なツイン・ヴォーカルをバック・アップするサウンドは、楽しさをじわじわと興奮に変えていくように展開していき、聴く者を病みつきにさせる。そこにCHANIWAの持つ、唯一無二のセンスが表れていると思うし、多くのリスナーにアピール出来るであろうメジャー感さえ感じさせる。最近好きなアーティストがいないという人に、ぜひおすすめしたいバンドだ。

Text by 柴田 了（大仁店）