Sads

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衝撃的変貌!待望のニューアルバムが堂々完成!
圧倒的にラウドでへヴィー、かつ妖艶な世界へ誘う超強力盤『THE ROSE GOD GAVE ME』。
このメッセージはアルバムを聴き終わった時点で深く突き刺さる。

(初出『Groovin'』2001年8月25日号)

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 レコード会社移籍後初のアルバム・リリースとなる本作は、シングル『ポルノ・スター』で見せた、ラウド&へヴィーなエロティックさ、予告編シングル『APPETIZING 4 SONG EP』での「ロザリオと薔薇」の薔薇の意味、「The Life Beyond Desperation」の絶望を超えた人生の意味、T-REXを爆音カヴァー、それらの意図の全てがこのアルバムで明らかになる。
 アルバム発売のたびに変貌をとげるサッズ。1stアルバム『SAD BLOOD&ROCK'N'ROLL』はロックの初期衝動をたたきつけたシンプルなR&Rアルバムだった。2ndアルバム『BABYLON』では清春の内面をシアトリカルに描いたコンセプチュアルな問題作だった。そして、3rdアルバムとなる今作『THE ROSE GOD GAVE ME』でのこの変貌は生半可なものではない。
 本作は、新生サッズとしての希望を宣言する「HELLO」で幕をあける。新しい可能性をみつけたサッズが出した答えは更に重く、へヴィーに爆音の中で放たれる、痛烈なまでの再生のメッセージである。自己嫌悪、閉鎖感、憎しみ、迷いと打破など、現代社会の迷える人間の姿が赤裸々に表現されている。このアルバムの主人公も様々な感情の変化や葛藤の中に全てを解き放つ、唯一の開放を手にするのである。それがタイトルでもある『THE ROSE GOD GAVE ME』の薔薇の意味に繋がっていく。薔薇の意味とは生まれながらにして持っている華であり、天賦の才。生まれ持った自分の才能、華への自信と希望を持ちながら変わっていく。過去の自分と決別し新しい自分に生まれ変わるために…。
 そのためには変化していかなければならないし、より刺激的なサウンドへと進化していくためには、今までにはない新しい要素を取り入れる必要がある。彼らはグラム・ロック、メタル・コア、ポップ、へヴィ・ロック、インダストリアルなど、あらゆるロックを吸収し、ジャンルにとらわれない、サッズならではのオリジナリティを完成させたと言えるのではないだろうか。強烈なドラマとメッセージ性、新次元でのサウンドとの融合。2001年のサッズが示すものがここにある。
 生まれ持った自分の才能、そして華への自信と希望を持ちながら清春という少年は変わった。変化を恐れる人間、殻を破るために切磋琢磨する人間、新しい世界に飛び込もうとする人間…全ての人間に与える自信と希望をサッズが証明しているのではないだろうか。
 今作は人間誰もが持つ感覚に、確実に衝撃を与えることは間違いないだろう。自分自身と向き合うキッカケとなり、少しでも新しい自分を見つけられたら素晴らしいと思うし、サッズはそれを先にやっているのである。
 CDでの感動と興奮をライヴで体感したいと思う人は、アルバム・リリース後の9月4日からは全国ツアーもスタートするのでチェックしてほしい。SADS Tour 2001 'THE STAR STRIP'と題されたライヴで、最も美しい再生を見せてくれるだろう。「初めて、死んだ時に棺桶に一緒に入れてくれといえるアルバムが出来た」という清春の言葉に全てが集約されている。

Text by 武田邦裕(相模原千代田店)

『THE ROSE GOD GAVE ME』
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CD
BMGファンハウス
BVCR-11033
¥2,913(税抜)
8月29日発売

先行シングル「ポルノ・スター」と「ロザリオと薔薇」のアルバム・ヴァージョンを含む、サッズ待望の3rdアルバム。衝撃的変貌を遂げた音="ラウド・グラム・ロック"の迫力のサウンドと、強烈なドラマとメッセージが融合した全13曲を収録。新生サッズに対するバンド全員の強い自信と希望が溢れる新作だ。※予約購入特典:B2オリジナル・ポスター

【Sads 公式サイト】http://www.sads-xxx.jp/

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