mawari

ARTIST PICK UP

mawari

どこか懐かしくも切ないメロディを
優しい歌声で届けてくれるmawari。
相変わらずなセカンド・アルバム完成。

(初出『Groovin'』2001年8月25日号)

 前作から1年半振りとなるmawariのセカンド・アルバムが届けられた。どこか懐かしい感じがするのは、良い意味で相変わらず"mawari"だからだろう。ファースト・アルバムは本当に何度も聴いた。今理由を考えてみると、多分いつ聴いても"優しい"からだと思う。どんな気分の時でも、すっと心に入ってきて楽な気持ちにさせてくれる。そんなアーティストなのだ。
 先程、変わってないという表現を使ったが、それはあくまでも基本的な部分の話であって、今回曲ごとに何人かのアレンジャーを起用したことが功を奏して、各曲が様々な表情を見せ、個性を持っている。前作のような統一感も良いが、聴くほどに味が出るのは本作かも知れない。シングル「秋茜」「ジオラマ」もこのアルバムに収まることで、また違った輝きを放っている。
 そしてもう1つ、彼女本人の歌そのものが確実に表現力を増しているということ。特別個性的な声の持ち主というわけではないが、優しさの中に力強さが同居している彼女の歌には説得力がある。それには、ほぼ全曲彼女が1人で作詞・作曲を手がけていることも無関係ではないだろう。日常のちょっとした出来事や気持ちを綴った非常に身近でわかりやすい詞の世界を、優しくちょっぴり切ないメロディに乗せて、彼女が素直に正直に歌ってくれる。もしmawariに興味を持ち、彼女の音楽に触れる機会があるとしたら、是非夕暮れの時間帯を選んで欲しい。きっと楽な気持ちになれるから。そして、私もしばらくはまた、"mawari"な日々が続くことになりそうだ。また、今作を気に入った人には、前作『ひまわり』も強くおすすめしておきたい。

Text by 加藤 剛(町田木曽店)

『a tempo』
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CD
キングレコード
KICS-888
¥2,857(税抜)
9月5日発売

ファーストが密かに人気を集めている癒し系シンガー・ソングライター、mawariのセカンド・アルバム。どこか懐かしくも切ないメロディと、透明感あふれる歌声が、聴く者を優しい気持ちにさせてくれる。

※現在は竹仲絵里として活動中。
竹仲絵里 official web sitehttp://eri-takenaka.com/


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