鳳山雅姫

ARTIST PICK UP

鳳山雅姫

心の中から湧き出る言葉とメロディは
あなたの心を癒す。
心を真っ白にして思って下さい。聴いて下さい。

(初出『Groovin'』2001年8月25日号)

 たまたま流れっぱなしのヘッドフォンの中、ノイズまじりのAMラジオ。そこから聞こえてきたのは誰かの詩。「何?朗読?」思わずヴォリュ−ムをあげてヘッドフォンを抱えた。「なんか分かる、この人…」深夜枠に不似合いなアナウンサーの声、「今週のゲストもトリヤママサキちゃんをお迎えしました」。そのあと流れてきた歌声…。
 今回彼女の紹介をする事になって初めて、あ、あの時の?って、やっぱりどこか惹かれるもの、そして気になっていたんだと思う。独特な存在感を誇る声と印象的な音。そして言葉。彼女の音楽を構築するもの。難しい事、かっこいい事、上手く言えない。改めて聴いてみると「痛い」「暖かい」「切ない」「突き刺さる」という感覚。これって同調するっていうのとちょっと似ているのかも知れない。女性なら誰だって、きっとそうだよ。
 鳳山雅姫、そして「渇いた胸」というタイトル。やはりミステリアスな印象を始めに受けるかも。オリエンタル・チックな風貌もイメージを強調しているかな。さらに声質。意志の強さを感じさせる美しい声。なんか照れますが、美しいって表現がしっくり。ただ綺麗で美しい、なんていうと敬遠されちゃうかもしれないけど、そんなことないよ。印象的って言うよりも心に響く声、優しさを感じる声、気付くと横で唄っているような、そんな感じ。心の中にあるもの、今の気持ちを素直にそのまま言葉にして書き留めた詩は難しい言葉を使っているわけじゃ無いけど、ストレートな表現の中にあるもう1つの意味を思わせてくれる。「あんなにも殺したいほど愛した人はいない」こんな風に思ったことをそのまま言葉にするなんて難しいよ。それから、彼女の言葉、声から漠然と感じる「強さ」。優しい音に囁く切ない声に、意志の強さに、泣きたくなるのだ。この歌を聴くと…。

Text by 有田幸恵(島田駅前店)

『渇いた胸』
鳳山雅姫-J.jpg




Maxi Single
DREAM MACHINE/ワーナーミュージック・ジャパン
HDCA-10064
¥1,200(税抜)
発売中

話題となったシングル「三日月」「願い」、詩集「きゅうくつな花」に続いてメジャーからリリースとなった「渇いた胸」。激しく切ない思いと、綺麗な温かい声が心に響く歌。優しいメロディ・ラインに寄り添うように言葉と声が気持ちいい。聴いて下さい。

※現在は「鳳山えり」として活動中。
【鳳山えり オフィシャルブログ「いろはにほへと」】http://ameblo.jp/iroha-nihoheto/

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