TAKUI

ARTIST PICK UP

TAKUI

更なる成長を遂げたTAKUIから届いたニュー・マキシ・シングル
『FREE FOR FREE』。これぞ日本のロック・シーンを揺るがす、
ハイパー・ロックンロールの進化形だ。

(初出『Groovin'』2001年8月25日号)

 TAKUIは着々と進化し続けているんだなあ。彼のニュー・マキシ・シングル『FREE FOR FREE』を聴いて、今さらながら感心してしまった。昨年10月に発売された1stアルバム『NUCLEAR SONIC PUNK』の完成度の高さに満足することなく、グランジ、オルタナ、ヘヴィー・ロック、メロ・コア…TAKUIはあらゆる"音"を吸収し、糧としてきたようだ。前作シングル『ピアス』では、ツアー・メンバーでもある、元バニラの野山昭雄をプロデューサーに迎え、スケールの大きなロックンロール・ラヴ・ソングを披露。次作は一体どうなるのか?ファンならずとも気になっていたところだ。
 そして完成した今作は、前作とは対照的な、パンキッシュなメロコア・ナンバー。ビートの体感速度はマッハ級のスピードを誇り、メロディに刺激されて放出されるドーパミンの数値はMAXを指しっぱなしという、極めて"健全な"危険をリスナーに提供する楽曲だ。それは多分、ジェットコースターに乗っているような感覚に近いのだと思う。猛スピードの中で見る景色が、なぜかいつもより鮮明で美しく脳裏に焼き付くように、疾走するビートの中で流れるTAKUIのメロディは、いっそうくっきりと心に焼き付く。また、ブレイク部分の緩急の付け方には、計算と衝動の絶妙のバランスが見え隠れし、作詞・作曲・プロデュースをすべてこなす彼だからこそ持てる、音楽への探求心も感じられる。こういった探求心が今後のTAKUIの進化に大きく影響していくのは間違いないだろう。
 ヒトの中に何千年と受け継がれるDNAがあるように、TAKUIの音楽の中には進化の過程においても決してすり減ることのないロック・スピリットがある。それがリスナーの本能と共鳴してしまうだろう。ロックンロールから進化を遂げた"ハイパー・ロックンロール"の未来は、TAKUIの手の中に!

Text by 鮎川夕子(編集部)

『FREE FOR FREE』
TAKUI-J.jpg




Maxi Single
OPTIMUM RECORDS/日本コロムビア
COCA-15410
¥1,200(税抜)
発売中

今作は、壮大なスケール感を持った前作シングル『ピアス』とは対照的な、圧倒的なスピードで押しまくるメロコア・ナンバー。TAKUIならではのキャッチーなメロディが映えるアレンジも秀逸。プロデュース、詞・曲と、すべてTAKUI自身が手がけている。

【TAKUI NAKAJIMA OFFICIAL WEB SITE】http://www.takui.com/

inserted by FC2 system