編集長のおすすめ!

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 今月も注目すべき新譜やリイシュー盤が多いので、レコ評形式で掲載します。まずJ-POPSでは、シンバルズの待望の新作『Higher than the Sun e.p.』、そして久々となるヨシンバの新作『ハズムリズム』に加え、リイシュー盤も充実。また洋楽では「名盤の殿堂」シリーズに加えて、ワーナー系の内容の濃いコンピレーション盤やベスト盤、そして独自のスタンスで良質な作品をリリースし続ける注目のレーベル、エアー・メイル・レコーディングスから3タイトルなど、実に幅広いチョイスとなりました。最近はRHINO関係でもバッファロー・スプリングフィールドのボックスをはじめ、アメリカやブレッド、タワー・オブ・パワーのベスト盤など、そして「洋楽秘宝館」シリーズなどでも相変わらず好作品のリリースが続いておりますが、もちろんこの他にも誌面のスペースの関係でご紹介出来なかった興味深いアイテムが色々とありますので、是非店頭でチェックしてみて下さい。

Text by 土橋一夫(編集部)
(初出『Groovin'』2001年8月25日号)

シンバルズ
『Higher than the Sun e.p.』
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Maxi Single
ビクターエンタテインメント
VICL-35296
発売中
¥1,200

遂に待望の新作完成!リーダー沖井礼二の面目躍如、スピード感溢れる「Higher than the Sun」、カジヒデキと土岐麻子のデュエットで曲は沖井礼二&矢野博康の共作という、いつもとは違ったポップ感覚が楽しめる「Swing, Swing, Swing!」、さらに「Keith & the Moon」では矢野博康のポップ且つロックな一面を発見!と大満足の、優れた1枚!

ヨシンバ
『ハズムリズム』
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CD
Magnet Records
MAGL-3004
9月5日発売
¥2,191

メンバー・チェンジを経たヨシンバの待望の新作は、アメリカ西海岸から70'sJ-POPSまで幅広い影響を独自に消化することで完成した大充実盤!洋楽的なエッセンスはもちろんのこと、そこにコーラスも加わり、心地よいサウンドを実現。そして何より音楽を愛する心に満ち溢れた、会心作!

ピチカート・ファイヴ
『pizzicato five '85』
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CD
Non-Standard/
インペリアル レコード
TECN-22731
発売中
¥2,095

先頃、惜しくも解散してしまったピチカート・ファイヴの初期音源をコンパイルしたアルバム『ピチカート・マニア!』を、小西康陽氏の監修でニュー・ジャケット&24 bitデジタル・リマスタリング仕様でリイシュー。お洒落なサウンドの中に光るポップな感覚は、今聴いても新鮮。

インスタント・シトロン
『Change this world + 1』
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CD
ドリームズヴィル
YDCD-0061
8月30日発売
¥2,500

片岡知子+長瀬五郎によるポップ・ユニット、インスタント・シトロンが95年に発表したメジャー・デビュー・アルバムが、シングル「See For Miles」カップリング曲の「It's a fancy day」を追加して待望のリイシュー。この冬には新作もありそうなので、それまではこれを聴いて予習を!ポップな魅力満載の好作品!

ボビー・ブルーム
『モンテゴ・ベイ』
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CD
ユニバーサル インターナショナル
UICY-3323
8月29日発売
¥2,039

アーチーズに提供した「シュガー・シュガー」など、バブルガム系ソングライターとして知られるボビー・ブルームが、71年に発表したソロ・アルバム。タイトル曲「モンテゴ・ベイ」は全米1位を記録。山下達郎氏のフェイヴァリットとしても知られ、74年に彼が亡くなった時にはシュガー・ベイブが追悼ライヴを行ったほど。

エミット・ローズ
『アメリカン・ドリーム』
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CD
ユニバーサル インターナショナル
UICY-3322
8月29日発売
¥2,039

メリー・ゴー・ラウンドのメンバーとして活躍したエミット・ローズが、70年に発表したソロ・デビュー・アルバム。ポール・マッカートニーの影響を受けた作風も魅力的です。またハル・ブレインやラリー・ネクテル、ジム・ゴードン他、西海岸の一流セッション・メン達も多数参加。プロデュースはラリー・マークス。

ジェイムス・ヘンドリックス
『ジェイムス・ヘンドリックス』
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CD
ユニバーサル インターナショナル
UICY-3327
8月29日発売
¥2,039

ビッグ・スリー時代にはキャス・エリオットと共に活動し、その後マグワンプスに参加するジェイムス・ヘンドリックスが、71年に発表したソロ・アルバム。元々ジョニー・リヴァースのレーベル、"Soul City"からデビューし、またリヴァースのヒット曲を書いた彼だけに、本作も好楽曲満載。リヴァースに書いた「マディ・リバー」なども収録。

VA.
バート・バカラック・プレゼンツ スウィート・メロディーズ』
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CD(2枚組)
ワーナーミュージック
       ・ジャパン
WPCR-10978〜9
発売中
¥3,238

カーペンターズからディオンヌ・ワーウィック、エルヴィス・コステロまで、実に40年以上に渡って様々なアーティストに名曲を提供し続ける大作曲家、バート・バカラックの名曲を2枚のCDにコンパイル。全50曲、そのすべてが最高の出来!様々なアーティストに常に影響を与え続けてきた彼の足跡を辿る、待望の編集盤です。カフェ・ミュージックとして聴いても素敵。

ドアーズ
『ブライト・ミッドナイト-ライヴ・イン・アメリカ』
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CD
イーストウエスト・ジャパン
AMCY-6299
発売中
¥2,400

7月3日に早くも没後30年を迎えた、ドアーズのジム・モリソン。今後5年間に渡って彼へのトリビュート企画盤がリリースされる予定だが、その先陣を切ってリリースされたのが本作。69〜70年にかけてのライヴ・テイクの中から厳選された全14曲の中には、初めてライヴ音源で収録された「水晶の舟」「タッチ・ミー」など貴重なものも。

ワイルドウィーズ
『ベスト・アンド・レア』
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CD
エアー・メイル・
      レコーディングス
AIRAC-1004
発売中
¥2,500

元NRBQのギタリスト、アル・アンダーソンがプロとして最初の1歩を記したバンド、ワイルドウィーズ。本作はカデット・レーベルからリリースされたシングル曲に、バックをワイルドウィーズが務めレイ・ゼイナーのソロ名義で発表されたものや、未発表音源を加えた編集盤。特にドリーミーな初期の楽曲は、ソフト・ロック・テイスト溢れるポップな快作。

ランバート・アンド・ナッティカム
『オールド・フレンド』
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CD
エアー・メイル・
      レコーディングス
AIRAC-1005
発売中
¥2,500

60年代末〜70年代初めにかけてたった2枚のアルバムをリリース、それらがSSWやフォーク系ファンの間で絶大なる支持を受けてきたことで知られるランバート・アンド・ナッティカムの、未発表音源をコンパイルしたアルバム。70年代初頭の空気感を伝える、シンプルでナチュラルな彼らのサウンドは、スーッと心に染み込んできます。

ランバート・アンド・ナッティカム
『デイズ・ゴーン・バイ』
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CD
エアー・メイル・
      レコーディングス
AIRAC-1006
発売中
¥2,500

『オールド・フレンド』収録の音源と共に最近発見された未発表音源をコンパイルした本作は、2本のギターとヴォーカルだけというシンプルさが、余計にランバート・アンド・ナッティカムの持つ音楽性の素晴らしさを浮き彫りにする好作品。彼らの1stアルバム『アット・ホーム』を彷彿とさせる温かみが、魅力的です。

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特別編 〜KOHALAの巻〜

 最近は、一種の癒しサウンドのブームと共に、多くの癒し系CDがリリースされ、どれも好セールスを記録していますが、その中でも本物の心地よい音楽を追求し注目を集めているのが、ハワイのコンテンポラリー・ミュージックです。ここ数年、ハワイのサウンドはワールド・ミュージックというような枠を超えて愛好者が急増していますが、そこにある真から音楽を愛する態度と、肩肘張らない大らかな心にきっと惹かれるのでしょう。
 さてその中でも特に最近注目を集めているのが、アコースティック・ギター・ユニット、KOHALA(コハラ)。3本のギターで構成される彼らのサウンドはアイランド・スタイルと呼ばれるもので、その落ち着いた人間の温かみあふれる音色は、まさに彼ら独特のもの。実際、今までにリリースした『コハラ』『アイランド・トレジャーズ』『フライング』、そしてコハラのケビン・テベスも参加のコンピレーション盤『スラック・キー・ギター・サンプラー』はどれも好実績を上げており、コハラ・ファンも急増中。そんな中、コハラは新作のレコーディングを開始!KOHALA & FRIENDS名義で発表される『ララバイ』には、カラパナのメンバーであるマラニ・ビューをはじめ、シーウィンドのポーリーン・ウィルソン、日本では「白い色は恋人の色」のヒットで知られるベッツィー&クリスのベッツィー、ブライアン・ケスラー、そして何とジェイク・シマブクロとロビ・カハカラウ、ブラザー・ノーランドも参加。豪華メンバーを迎えて展開されるコハラの新作は、心の中に永遠の夏と本物の安らぎを届けてくれる傑作になるはずです。

Text by 土橋一夫(編集部)
(初出『Groovin'』2001年8月25日号)

コハラ『ララバイ』
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CD
ココロネットワークス
CCCN-21022
9月19日発売予定
¥2,400


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