シートベルツ

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シートベルツ

劇場版となって帰ってきた「COWBOY BEBOP 天国の扉」。
この夏話題独占間違いなしのビバップを彩る音楽の数々は、
もちろん菅野よう子率いるシートベルツ!

(初出『Groovin'』2001年8月25日号)

 テレビ東京系で98年に放映され、大反響を巻き起こしつつも夕方の時間帯にあるまじき(かどうかは知らないが)内容ゆえに12話のみの放映となってしまい、後日WOWOWにて改めて全26話が放映されたという、いわくつきの大ヒット作品。広大な宇宙を舞台に賞金稼ぎが繰り広げられるスペース・ジャズ・ドラマ…何を今更、と知ってる方はおっしゃると思うのですが、「COWBOY BEBOP」ってなんぞや?という方、上の説明だけではなんなので、劇場版の前に、まずはTVシリーズのDVDを買って見てください。
 …しょっぱなから売る気満々です、はい。でもオープニングの「Tank!」を聴いただけで多分ハマります(断言)。なぜこの劇場版アニメ「COWBOY BEBOP 天国の扉」のサウンド・トラックに1ページを割く価値があるのか?という事がわかっていただけるかと。下準備としてはTV版のサントラも必須です。TV版のサントラに関しては、実際に自分で音を聴いた時に「これがアニメのサントラ?」と驚愕したのを覚えています。JAZZ、ファンク、R&B、エスニックとこれだけ色々な要素を詰め込みながらも統一感があって、かつレベルの高いアルバムは稀です。伊達に日本ゴールドディスク大賞でアニメーション・アルバム・オブ・ザ・イヤー獲ってるわけじゃありません。現在までに発売されたビバップ関連のCD4枚の総売上数は約60万枚。今、資料を見てまたもや驚愕です。60万て…えっと、そのうち4枚は私が買いました(照)。某店ではジャズ・コーナーにてTV版サントラをかけていたところ、立て続けに問い合わせ→お買い上げがあったと、当時風の便りに聞きましたが、それも納得…。
 そんなこんなで待ちに待ったビバップ劇場版公開とくれば、サントラはどんなだ!?となるのは至極当然ですわな。この文章を書く特権として早々とサントラの音をチラっと聴かせて頂いたんですけど…あのねえ、すごくいいです!菅野よう子・シートベルツ万歳!!と叫びたい気分です。劇場版は、TV版のセッション♯22と♯23の間ぐらいのエピソードらしいのですが、その映像にこれらの音楽がどのように絡むのか?考えただけでゾクゾクしてきます。TV版サントラは割とJAZZ色が強いように感じましたが、今回の劇場版サントラに関してはヴォーカル曲が多く、ちょっとR&B?っていうか、まだ映像見てないのにも関わらず、感動でちょっと涙出そうになってるんですけど、私(変)。
 アニメという、巨大な産業の割にはディズニーやスタジオ・ジブリ以外に一般層まで食い込む事のできる作品が少ない中で(あえて特定の層だけを狙って作ってる側面もあるから少ないのだろうけど)、「COWBOY BEBOP」がメジャーになる手段として、このサントラ(音楽)が強力な手助けとなる事は間違いないです。今、公式ページで予告編ムービーを見てきたのですが、そんじょそこらの映画にも負けないカッコよさでしたよ…(放心)。是非劇場に足をお運びの上、帰り際にはすみやでサントラを買って、男性はスパイクに、女性はフェイに(エドでも可)成りきっていただきたいものだと思います、ハイ。

Text by 立石四織(吉原ユニー店)

『COWBOY BEBOP-Knockin' on heaven's door-O.S.T「FUTURE BLUES」』
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ビクターエンタテインメント
[初回盤]CD+8cmCD VIZL-54 ¥3,200(税抜)
[初回盤]CD VICL-60756 ¥2,900(税抜)
発売中

9月上旬公開の劇場版アニメ「COWBOY BEBOP 天国の扉」のオリジナル・サウンド・トラック。TVシリーズに続き、菅野よう子率いる大所帯バンド、シートベルツが音楽を担当しており、スペース・ジャズ・ドラマと呼ばれるビバップの世界観を完璧に表現している。そのヴァラエティに富んだ音の数々はまさに"FUTURE BLUES"。


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