CHARCOAL FILTER

ARTIST PICK UP

CHARCOAL FILTER

いっきにティーンズを「はじけさせた」4人組が放つメジャー第2弾シングルは、
ドライヴ感溢れるパワーポップ・サウンド。
叙情感漂う今作で、彼らの人気は決定的なものになる!

(初出『Groovin'』2001年9月25日号)

 彼らの前作シングル『はじけよう』がロング・セールスとなっている。CMで長期にわたってオンエアされていることがその要因のひとつだろう。大塚ベバレジ「マッチ」のCMの中で使われていた『はじけよう』はCMのイメージと共に、たくさんの人の記憶の中に強烈に残っているのではないだろうか。実際、CHARCOAL FILTERという名前は知らなくても"マッチのCMの曲"といえばすぐにわかる、なんていう現象さえ起こっていた。曲の認知度に比べ、アーティストの顔があまりメディアに出ないという状況は、彼らにとっても、あるいはファンにとっても不本意だったかも知れない。しかし、それでも『はじけよう』が好調なセールスを記録したことは、裏を返せば一度聴けば耳に残る良質な楽曲に因るところであり、延いては彼らの実力の証明にもなったのだと思う。
 そして『はじけよう』の成功で各方面からの期待が寄せられる中、今作『孤独な太陽』がリリースとなる。ここでも前作と同様、元気の良さは健在。元気の良い音楽は彼らの魅力だ。しかし、前作と今作では元気さの種を異にしているように感じられた。前作はカラッとしたすがすがしい元気さ。そこには何の混じり気もない。ただ聴けば明るく光に満ちた世界に我々は案内される。しかし今作には、元気さの中に垣間見える陰のようなものを感じた。それは決して嫌な種類のものではなく、人が成長していく中で感じる悩みや現実という壁ではないかと思う。人が夢に向かって進んでいるときに目の前に立ちはだかる壁や不安、しかしそれにもめげずに突き進んでいくような強さがこの作品にはあるのだ。
 また、今作のプロデュースを務めるのはギタリストの土方隆行氏。土方氏と言えばスピッツや河村隆一などのアレンジでも有名な人である。今回の曲は非常にドライヴ感があり、躍動感がみなぎるパワーポップ・チューンだが、ひとつの良さだけが出すぎることなくトータルにまとめ上げる土方氏の手腕にはやはり目を見張るものがある。
 『はじけよう』ではばたいた4人の可能性は今作でさらなる広がりを見せ、11月1日にリリースとなるアルバムへと繋がっていく。今、最も注目すべきアーティストはチャコフィルで決まり!

Text by 足立進也(秦野店)

『孤独な太陽』
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Maxi Single
TRIAD/日本コロムビア
COCA-50644
¥1,200(税抜)
9月26日発売

シングル『はじけよう』が好調な中、リリースされる今作は、ドライヴ感、スケール感を感じさせるパワ−ポップなナンバー。元気さの中に覗く、胸に染みるメロディーが隠し味か。TBS系TV「CDTV」9月度エンディング・テーマとしてオンエア中。11/1にはニュー・アルバム『PANIC POP』もリリースされる。初回盤のみスペシャル・ステッカー封入。


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