KICK THE CAN CREW

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KICK THE CAN CREW

超スタンダード・ナンバー、
山下達郎の「クリスマス・イブ」をKICK THE CAN CREWがカヴァー!
これは事件だ!でも…今年のクリスマスはこの曲で決まりかも!?

(初出『Groovin'』2001年11月25日号)

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 もはや日本のクリスマスには欠かせない、山下達郎の「クリスマス・イブ」。このシーズンになると耳にしない人など1人もいないだろう超スタンダード・ナンバー。この名曲を、人気、話題性ともに急上昇中のHIP HOPユニット、KICK THE CAN CREWがカヴァーするという。本場のHIP HOPシーンではごく当たり前に、畑違いである大御所シンガーやグループなどの楽曲がサンプリング・ネタとして使用されている。これだけ日本にHIP HOP文化が定着しだした現在、やっとといっていいほど、このある意味スタンダードな手法というのが登場してきたということだ。
 某アーティストのコンベンションにて山下達郎氏を見る機会があったのだが、その時に氏は彼らについて、今のHIP HOPシーンの中でも、ライム、リズム感等とても素晴らしいグループであると称賛のコメントをしていた。そんな彼らが緊急リリースすることになった4枚目のシングルが、かの「クリスマス・イブ」のカヴァーとなる今作「クリスマス・イブRap」。
 さて、この「クリスマス・イブRap」。普通HIP HOPグループというと、元歌をサンプリングするという手法をとるのだが、この曲は、すごく大雑把にいってしまうと、若干のリズム・トラックをつけているものの、「クリスマス・イブ」のバック・トラックにRapをのせたといった感じで、サンプリングをしたというよりもカヴァーといった方が適切だと思う。あのカノンのコーラスでイントロが始まり、彼らのRapがのっていく。曲のフック部分では、エフェクト処理したメロディに決めのフレーズが絡んでくる。また彼らの発するライムは、クリスマス・ソング特有のドラマティックなものでもなく、スウィートで切ない系の作られた世界が展開するでもない、ただただ1人の若者のリアルな気持ちそのものだ(きっとこういう人の方が実は多いだろうな…僕もそうだったしね)。
 HIP HOPのおもしろさって、サンプリングのネタをいかに料理するかだと思う(もちろん、それだけではないけど…)。この曲はサンプリングというよりもカヴァーと言った方がいいかもしれないけど、スタンダードな曲をこれほどまでに仕上げるには、相当なアレンジ・センスが必要だ。これからも大技をどんどん繰り出してほしいと思う。それはそれとして、この冬、「クリスマス・イブ」とともにこの曲を耳にする機会が、きっと多くなるのだろう…。

Text by 常盤安信(秦野店)

『クリスマス・イブ Rap』
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Maxi Single
DREAM MACHINE/ワーナーミュージック・ジャパン
HDCA-10077
¥1,000(税抜)
発売中

5月のメジャー・デビュー以降、コンスタントにシングルをリリースしてきた彼らの4枚目のシングルは、なんとあの不朽の名作、山下達郎の「クリスマス・イブ」のカヴァー。原曲の素晴らしさ、プラスKICK THE CAN CREWのセンスの良さが光る傑作に仕上がっている。初回盤のみTシャツ・プレゼント応募券封入。


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