hiro

弱冠17歳ながら、日本の音楽シーンをリードしてきたhiro。
歌唱力とパフォーマンスに一層の輝きを放つ
珠玉のニュー・マキシ・シングルが完成！

（初出『Groovin'』2001年11月25日号）

　今や12〜3歳のアーティストといっても別段珍しくもなくなってきた。むしろ、若くて当たり前とも思える最近の音楽シーンだが、SPEEDがデビューした時の衝撃はとても大きなものだったと思う。それぞれの個性的なキャラクターもさることながら、グループとしてのダンス・パフォーマンスの華やかさとレベルの高さ。あらゆる面で大人たちを圧倒し、たくさんの期待と注目を集めた彼女たち。そして当時12歳だったhiroのずば抜けた歌唱力にもまた驚かされたものだ。メンバー最年少ながらその歌唱力と存在感で聴く者、見る者を魅了してきた彼女だが、着実なる成長も、それだけの努力を積み重ねた成果であることは言うまでも無い。
　SPEEDの解散がつい先日のことのように思われるが、デビュー当時から定評のあった彼女の歌唱力は、ソロになってからは確実に深みを増し、弱冠17歳ながら、すでに現在の音楽シーンの中で確固たる位置に存在していることは周知の事実だ。彼女と同世代のシンガーはたくさんいるが、彼女が輝いているのは、やはりこれまでのキャリアと歌に対する誇りによるものだろう。
　そして、hiroの新曲がここに完成した。タイトルは『Confession』。直訳すると「告白」といったところだろうか。等身大の歌詞の中に、大人になっていく少女の気持ちと純粋な恋心ががまっすぐに表現されている。その正直な思いがhiroの歌声を通してもっとストレートに届く。そして、あまりにせつなすぎるメロディーが胸に突き刺さる。それはまるで悲痛な叫びのようでもある。そんな風に、聴く者を曲の中にぐっと引き込む彼女の歌唱力。それはきっと彼女のキャリアと歌にかけてきた大きな愛情と情熱から生まれくるものであり、彼女しか持ち得ない力なのだろう。
　歌唱力だけではなく、パフォーマンスにもよりいっそう磨きをかけているhiro。キュートな彼女の魅力も、歳を重ねるごとに、大人への階段を大事に一歩ずつ上るように輝きを増している。これからますます全てにおいて磨きのかかっていく道の途中にいる彼女のさらなる成長を期待して、今後も見届けていきたいと思う。

Text by 二宮万里（編集部）