河村隆一

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河村隆一

まるでベスト盤!2001年を締め括るは、まさに待望の河村隆一のこの4年間の集大成ともいうべき、超充実内容アルバム!
しかも初回生産盤にはボーナス・トラック収録!

(初出『Groovin'』2001年12月25日号)

河村隆一-A.jpg 河村隆一ソロ活動開始、そしてLUNA SEA終幕。彼を取り巻く環境は短時間で激変しているかのように見える。しかし、音楽性に関してはそうではないようだ。RYUICHIから河村隆一、そしてプロデューサーとしてのRKロゴ.pngK。もしかしたら全然違うように聴こえるかもしれないが、実はこうしたバンド〜ソロ活動の中に見られるサウンドのもとになるものは、LUNA SEA時代にも垣間見えていた。それがソロ活動を始めてから顕著に現れることになったような気がする。例えば河村隆一としてのソロ・シングル『I love you』は、LUNA SEAを知る人なら誰でもそのサウンドに衝撃を覚えたことだろう。しかし、多くの人が彼の持つポップ・センスに釘付けになったのも事実である。以降のソロ活動の中で発表された音楽には、そういったポップな部分、つまり純粋に「河村隆一」である面が随所に現れていたように思う。
 ソロ名義では今作は2作目のフル・アルバムであるが、この内容はまさにベスト・アルバムという仕上がりになっている。まさに河村隆一のこの4年間の集大成ともいうべき作品ではないだろうか。その根拠として、収録曲のほとんどがシングル曲や、他アーティストに提供した曲のセルフ・カヴァー曲である点が挙げられる。個人的にセルフ・カヴァーは大好きなので、嬉しい限りの構成である。オリジナルとカヴァーを聴き比べて2度楽しむのもいいかもしれない。
 さて今作だが、前作に増してポップになった印象が強い。しかし、そこからは迷いやとまどいは微塵も感じられない。心から音楽を楽しんでいて、自分の欲求を解放しているような感じである。その中でも「ジュリア」は絶品ではないだろうか。この曲を聴くと、何ともいえない恋愛の楽しさのようなものが伝わってくる。彼の私生活の充実ぶりまでもが伝わってくる気がするのは自分だけだろうか。
 そしてもう1つ注目すべき曲は、プロデューサーとして上原多香子に提供した楽曲のセルフ・カヴァー「my first love」である。リリースの時期はもう2年以上も前のものであるが、改めて本人の歌声で聴いてみると、たまらなくいい感じなのである。オリジナルは女性ヴォーカルであるが、河村隆一のヴォーカルが入ると何ともいえないメルヘンチックな雰囲気に包まれるのである。これは彼だからこそ成せる業ではないだろうか。初恋を思い出させる、甘くせつないラヴ・ソングなのである。だが、決して女々しい感じではなく、あくまで優しく、甘くせつないのである。彼がラヴ・ソングを歌うために生まれてきたといっても過言ではないほどに。
 しかもこのアルバムの初回限定盤にはなんと、河村隆一が10代の頃から暖めてきた楽曲である「X'mas & Happy New Year Song」をボーナス・トラックとして収録している。これはファンならずとも絶対聴きのがせないものだろう。クリスマス・シーズンには最適な超充実内容アルバムということで、セルフ・カヴァー曲である「きよしこの夜」(氷川きよしに提供、プロデュースも手がけた)も収録!まさに全国の音楽ファン待望のアルバムとなっている。まさに2001年を締め括るのにふさわしい作品ではないだろうか。

Text by 鈴木淳二(刈谷店)

『深愛〜only one〜』
河村隆一-J.jpg




CD
ビクターエンタテインメント
VICL-60825A
¥2,900(税抜)
発売中
※通常盤はVICL-60825

全国の音楽ファンはこのアルバムの登場を待っていた!まるでベスト盤のような今作で2001年を締め括る!河村隆一のこの4年間の集大成ともいうべき超充実した内容のアルバムとなっている。初回生産盤のみボーナス・トラック収録、シングル「恋をしようよ」とのW購入特典応募ハガキ封入。

【RYUICHI KAWAMURA Official Website】http://www.kawamura-fc.com/

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