Dragon Ash

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Dragon Ash

Dragon Ashがついに再始動!
単独のライヴ・ツアーやTMCのイヴェント、さらにはKj、BOTSを中心とした別ユニットの活動など、
異様に精力的だった彼らが再び集結し、危険度はまさにレベル4!

(初出『Groovin'』2002年1月25日号)

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 2002年が始まって間もないこの1月、Dragon Ashが再び動き出した。単独のツアーやTMCのイヴェント、そしてKj、BOTSの別ユニット、Steady&Co.で彼らの音楽を耳にしていたからか、シングルを出すのが久々というのが信じられないぐらいだが、2001年の彼らは非常にアグレッシヴであったと思う。
 さて、今作『Life goes on』は一体どんなカッコイイ音楽にしてくるのか、そんな期待を胸に音を聴かせてもらったのだが、しっとりしたというか、ミドル・テンポな始まりに意表をつかれた感じがした。勝手ではあるが2002年の1発目にドカンとぶちかます、例えば『Deep Impact』のような衝撃を予想していたので、それとはまるで逆であったわけだが、これがまたイイ。静かな夜明けをイメージさせるような始まりから、巧みに韻を踏んだKjのコトバ、そして適度に起こるロックの衝動には全く飽きが来ない。あっという間に虜となり、とにかくリピートしまくってしまった。あまりいい言葉が浮かばないのが悔しいが、僕らの心に直接訴えかけてくるようなそのメッセージ性は、以前と何ら変わっていないことを再認識したし、当たり前だがカッコ良さもこれっぽちも色褪せていなかった。
 そしてこれに似た衝撃を前にも1度受けたことがある。何を隠そう、それは初めてDragon Ashの曲を聴いた時である。結構ミーハーな曲、いわゆる "売れ線"と呼ばれていたものを追い求め続けていた時代に何気なくCATVから耳に入ってきた「陽はまたのぼりくりかえす」は、大袈裟だが自分の中に革命を起こしたというか、「今まで聴いていた音楽は果たして何だったのか?」と考えさせられるくらいの衝撃と感動を与えてくれた。そんな出会いから数年を経た今、自分と同じように彼らに触れ、その音楽を支持する若者が増えて、そこから日本のHIP HOPやパンクが再び注目され、広く一般に受け入れられるようになった。そんなふうに状況が変わっているにも関わらず、再び同じアーティストにしてやられるとは…恐るべしDragon Ash。
 さらに今回のシングルでの衝撃はこれに止まらず、2曲目の「Snowscape」は一転してスノーボードをテーマにしたという、最高に速くてノイジーで、爽快感溢れる曲。1曲目とのギャップやクールさにまた圧倒され、最後の「Be with you」ではまたまた別の衝撃(詳細は秘密、とにかく聴いてみて!)を受け、1枚でよくもこれだけ仕掛けを作ってきたなという、彼らの恐ろしさを再認識させられる作品である。
 2002年の幕開けとともに、まるでダムを決壊させたような衝撃を与えてくれた彼らの今後の予定だが、リリース攻勢を開始するとのウワサが入ってきた。ということは、数枚のシングルを出したとして、今年中にはアルバムも作り上げてくるのではないかという期待が膨らむ。前作アルバムは最高だったが、今回のシングルを聴いてみれば誰もがそれを超える傑作を期待し、確信してしまうだろう。そんなDragon Ashの今後の動向にも注目したいし、KjとBOTSがまた何かおもしろいことを始めてくれないか、という期待もある。2002年も彼らの音楽で決まり!!!

Text by 伏見朋記(浜松高台店)

『Life goes on』
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Maxi Single
ビクターエンタテインメント
VICL-35343
¥1,200(税抜)
発売中

KjやBOTSの活動は精力的だったものの、Dragon Ashとしては久々のニュー・マキシ・シングル。ミドル・テンポな曲からパンク系の激しいものまで、とにかくカッコイイ音が凝縮された1枚。2002年も彼らで決まり!!初回盤のみ限定ジャケット、ステッカー封入。

【Dragon Ash Official Website】http://www.dragonash.co.jp/

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