KAB.

2002年ブレイクが予想されるシンガー・ソングライター。
あなたが気になっているのはKAB.に違いない！
ニュー・シングル『レール』リリース。

（初出『Groovin'』2002年1月25日号）

　誰もが経験した事があるんじゃ無いかな？っと思える心に染込む歌詞が良い感じのKAB.ですが、まず言っておかなきゃならない事があるのね。それは、KAB.の性別。別にそんなの気にしないよって笑い飛ばしちゃってるあなたは最高。だけどそうはいってもやっぱり気になっているあなた達のために、KAB.は戸籍の上では「女性」。そうなっているだけで、ただ心の中は「男性」なんです。なんかこの質問をKAB.自身にぶつけられる方もいるそうなんだけど、もうそんな質問はしないで。KAB.は男だとか、女だとかそんなところにこだわらずに曲を作っているんだから。KAB.自身、性別は歌って行くために関係ない事と言ってる。そう全然関係ない。
　KAB.は2002年ブレイクが予想されるシンガー・ソングライター。3才からピアノを、12才からギターを習い、その後バンド活動を行うようになり、当時出場したティーンズミュージックフェスティバル関東大会でオーディエンス賞を受賞。また、トレードマークにもなっている"モヒカン"など、ルックスのインパクトもあって、"気になるアーティスト"として度々名前が挙がる存在に。現在オリジナル曲はすでに170曲を超え、今までに『日吉』『散歩道』の2枚のアルバムを発表している。
　さて、セカンド・アルバム『散歩道』に続く2002年最初のシングル『レール』を聴く前に、まずは昨年リリースされたマキシ・シングル『無口な鳥』の両A面として収録されていた「桜並木」という曲を聴いて欲しい（実は私の2001年ベスト・ソング!!とても綺麗な曲で、思い出とかそう言うキーワードが浮かんできちゃう）。続いて発売された『19の夏』を聴いて切なくなりながら、アルバム『散歩道』を聴き、そして今回ご紹介の『レール』を聴いてみて下さい。流れというか心の動きが見えてくるかもね。
　さてさて今作『レール』ですが、これは別れ、旅立ちの歌ですね。決心または決意とかね。この主人公のボクと彼女の別れは悲しいんだけど、それだけじゃない。出会いは偶然であり別れは必然で。KAB.の曲には時間の流れが見える。そんな気がした。サウンド面をとやかく言う気にはなれない、ジャンル分けをしたいんじゃ無くて、KAB.流の素直な曲なのね。季節感ってのもあって、歌詞と曲が絶妙な訳です。FMから名前も知らない曲が気になる事ってあるじゃ無い？そんな感じなのよね。「さよなら、さよなら…」って歌詞が頭の中に響く、私にはとても印象的な1曲となっているんですが、どうでしょう？
　2002年KAB.に希望する事、それは「TVの歌番組で歌って」という事。まだKAB.自身が歌っている姿を見た事が無いのですよ、私。そのためにも皆様各局へのリクエストよろしくです。段々へなちょこな感じになりましたのでそろそろ。あと2月にはKAB.の曲をテーマに書かれたマンガが雑誌に掲載される事になりました。興味のある方々は書店へいきませう！さらに気になる方は公式HPも随時更新されてますので、そちらへいきませうね！それではっ！

Text by 有田幸恵（島田駅前店）