BUMP OF CHICKEN

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BUMP OF CHICKEN

BUMP OF CHICKEN、待望のニュー・アルバムを遂にリリース!
繊細かつ力強い、シーンを揺るがす超強力なアルバムが誕生。
新たな旋風を巻き起こすこと間違いなし!

(初出『Groovin'』2002年2月25日号)

BUMP OF CHICKEN-A.jpg 今もっとも必要な音楽とは?なぜだろうか、最近そんな素朴な疑問が頭に浮かぶことが多かったのだが、BUMP OF CHICKENの音楽を聴くと、それはまさに彼らが今奏でている音楽ではないかと強く感じる。インディーズ時代から他に類を見ない圧倒的な支持を受けてきたバンプ。インディーズ・チャートを駆け上がり、精力的にライヴ活動を続けてきた。バンプが出演するイベントは必ずSOLD OUTする、との声まで上がっていた。私も本当に良いバンドだなと感心していたのだが、2000年9月、「ダイヤモンド」でメジャー進出を果たし、2001年3月にリリースした「天体観測」は全国各地のラジオ局のパワー・プレイを総なめにし、ノン・タイアップにも関わらず、"天体観測シンドローム"と呼ばれる程の旋風をシーンに巻き起こした。彼らの確信に満ちた力強いメッセージとメロディーが炸裂した「天体観測」のヒットにより、バンプの知名度は急激に加速をつけて上がっていった。彼らは常に4人の素直な気持ちを楽曲にしている。まず何よりもメンバー自身に訴えかける歌を作っているからこそ、今を生きる人々の心を震わせるのだと思う。
 さらに藤原の歌からは映像が浮かんでくる。その映像は誰もが1度は体験したもので、そこに自分がシンクロしていく…そんな感覚を抱いてしまうのだ。そして自然と過去の記憶が蘇ってきて、今の自分と向き合うことになる。そこで改めて自らの成長を感じ、同時に今ではない、過去や未来の自分をも感じるのである。この世の相反する要素が一体となる時、人は迷い悩み、それでも生きていきたいと願う。しかし時間の流れの中で大切なものは見えにくくなり、大切な記憶も消去されていく。だけど今生きることと戦い、自分自身に向き合いながら出していく答えが、最もリアリティのあるドラマとなるのだ。そのドラマの1つ1つが繊細さと力強さが同居するメロディーとなって、疾走感溢れるバンド・グルーヴと交わり合ったのが彼らの音楽だと言えよう。
 そうして彼らが強がってでも、無理をしてでも伝えたい事がBUMP OF CHICKENの楽曲なのだと思う。そこには本当に言いたいこと、伝えたい事が詰まっている。そしてそれらがリスナーに届く喜び、つまり1人ではなく、支えられているという自覚がまたバンドの音に反映されていくのだと思う。そんなふうに小さな4人の輪が大きな輪に広がっていくのを目にするのは非常に痛快な事だろう。
 共感してくれる人たちがいる、そんなバンドとしての充実感も反映されているであろう彼ららしさが溢れる全10曲が収録されたニュー・アルバム『jupiter』。まさに今の時代性とリンクした意志の結晶が舞い降りたと言える快作の誕生だ。そしてお待ちかねの2002年春のライヴ・ツアー「BUMP OF CHICKEN LIVE TOUR POKISTA 21」も決定!3月から始まるこのツアーも楽しみだが、その前に、各イベントへの出演、なにより今作のリリースと今年はバンプから目が離せない年になることは間違いないだろう。大切な音の意志が結晶となったニュー・アルバム『jupiter』、この信念がリスナーの心に新しい花を咲かせることができれば幸せなことだと思う。

Text by 武田邦裕(相模原千代田店)

『jupiter』
BUMP OF CHICKEN-J.jpg




CD
トイズファクトリー
TFCC-86101
¥2,857(税抜)
発売中

今、最も待ち望まれているBUMP OF CHICKENのニュー・アルバム『jupiter』遂にリリース!ヒット・シングル「天体観測」「ダイヤモンド」「ハルジオン」を含む全10曲収録。リスナーの心を打つバンプ・ワールドが広がる。初回生産分のみポキレツ知恵袋封入。

【BUMP OF CHICKEN official web site】http://www.bumpofchicken.com/

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