ネリー・ファータド

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ネリー・ファータド

"ビョークとメイシー・グレイの出会い"とも言われたネリー・ファータド。
大ヒットを記録した彼女の1stアルバムに、ボーナス・トラックとして
「アイム・ライク・ア・バード」のリミックスver.を加えた作品がリリースされる!

(初出『Groovin'』2002年2月25日号)

 ポップスだけにとどまらず、ヒップ・ホップやボサ・ノヴァなど、幅広い音楽を取り入れて注目されているネリー・ファータド。その彼女が、現在全米だけでなくヨーロッパでもヒット中の『ネリー・ファータド!』にボーナス・トラックを加えたリ・パッケージ盤をリリース!
 彼女はカナダ・トロント生まれの23歳。そのエキゾチックな風貌は家系のルーツがポルトガルにあることでうなずける。父親はそのポルトガル民族音楽のミュージシャンで母親も歌手という、音楽に囲まれた環境で育った彼女は、幼い頃から英語とポルトガル語で歌ったり、ウクレレやトロンボーンの演奏も経験したという。また彼女が育った北米地区では若い世代に身近にヒップホップが浸透していたことから、ダウンタウンのストリートでラップを披露していたこともあるのだそう。
 「普通の女性ロックといわれるものにエミネムのラップを混ぜたものをやりたかった」というだけあって、その音楽は歌モノだけにとどまらず、小気味いいビートにボサ・ノヴァとラップが同居したりと多種多彩である。そして全米にその名を知らしめたヒット・シングル「アイム・ライク・ア・バード」は、オーガニックな曲調が幅広い世代に支持され、次のシングル「ターン・オフ・ザ・ライト」では、ネリー節炸裂といった感じでノリのいいヒップ・ホップとポップスの融合を披露。たちまち大ヒットとなった。この曲はビデオ・クリップもまた秀逸で、とても楽しそうな彼女の表情がキュートである。中国風テイストと欧米テイストのミックスといった感じで、個人的には泥まみれで踊るシーンが印象的で美しい映像だった。
 こうなるとグラミー賞のノミネートが非常に楽しみになってくる。この記事が掲載される頃にはもう発表されているのだが、個人的には新人賞「ベスト・ニュー・アーティスト」は彼女か、アリシア・キーズのどちらかしか考えられない。この2人のどちらかが獲得できなかったら私は首をかしげてしまう。前述の2曲のシングルを収録したリ・パッケージ盤の今作であるが、「アイム・ライク・ア・バード」のリミックスver.がボーナス・トラックとして入っている。こちらも注目である。

Text by 鈴木淳二

『ネリー・ファータド+1!!』
ネリー・ファータド-J.jpg




CD
ユニバーサル インターナショナル
UICW-1019
¥2,427(税抜)
発売中

「ターン・オフ・ザ・ライト」で一躍全米トップ・アーティストの仲間入りをした新鋭アーティスト、ネリー・ファータドの1stアルバムに「アイム・ライク・ア・バード」のリミックスver.をプラスしたリ・パッケージ盤!

【ネリー・ファータド 公式サイト】http://www.universal-music.co.jp/u-pop/artist/nelly_furtado/

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