上杉 徹

20歳にしてこの貫禄は一体?!声で多くを語るワカゾー、上杉 徹。
2作目とは思えない存在感を持った「青い空」。

BRAND NEW ARTIST
上杉 徹

 なんて力強い音だろう。なんて心を突く歌声だろう。この説得力はいったい何だろう。吐き出された言葉は、そのままそこに捨て置かれることを望んでいるようにさえ思える。そう、上杉 徹の音楽は、単純に「歌う」とか「発する」とは違って、心の芯の部分から一気に外へ出されるのだ。彼の意志からか、それとも無意識か、そんなことはどっちでもいい。ただその「声」の力強さに、圧倒される。
 前作より一層アグレッシヴさを増したロック・チューンと、そこにある、不器用でまっすぐゆえの苛立ち。長くも短い今までの人生の中で彼が吸収したものは、時にはあまりに残酷だったり、思いがけず温かかったこともあったのだろう。吐き出された数々の答えの中に、私たちは自分なりの答えを見つける。見つけようと思ってしまう。
 まだ20歳とは思えない貫禄を持った上杉 徹。音楽を志して地元から離れ、学校をやめてイギリスへ留学し、現地でストリート・ライヴを敢行したこともあったという。その2年間で作り上げたオリジナル曲は20曲にもおよぶ。
 地元九州のFMで高い評価を受けたデビュー・シングル「CRESC.(クレッシェンド)」に続き、今作でまた新たな支持を受けることは間違いない、要注目のアーティストだ。

Text by 二宮万里(編集部)
(初出『Groovin'』2002年2月25日号)

『青い空』
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Maxi Single
バップ
VPCC-82158
¥1,143(税抜)
発売中

不器用な苛立ちと、ありのままの自分が表現された「青い空」。「君がそばにいてくれる」にはほっと温かい思いが。そしてからっと晴れた日のような「元気」。性格の違う3つの曲は、どれも彼のそのままなのだろうなと思える、実にまっすぐな曲。20歳ながらこの貫禄!


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