Plum Planets

ARTIST PICK UP

Plum Planets

清涼感と疾走感たっぷり、しかし骨太なPlum Planetsの3rdマキシは、
なんとデビューからわずか5ヶ月にしてCMタイアップ!
ますます彼女達から目が離せない。

(初出『Groovin'』2002年3月25日号)

 疾走感溢れるこの曲を聴いて、まず浮かんだ漢字一文字は「走」だった。そしてアーティスト資料の1枚目に書かれている文字を見て、「ああ、そういうことか」と納得した。
 ずいぶんと話が唐突になってしまったので順を追って説明することにしよう。Plum Planetsという女性ユニットが、3月27日にマキシ・シングルをリリースする。しかも、CMタイアップ付きである。それは、今度発売される新製品のスクーターのCMらしい。…これで冒頭の謎がお分かり頂けただろうか。ヘッドホンから聴こえてくる彼女達の声から私がイメージしたのが、まさに風を切って、髪をなびかせて、ちょっぴり強気で、でもかわいらしい面も持ったオンナノコが、乾いた大地を車かバイクといった乗り物で駆け抜けていく映像だったのだ。これはきっといいCMになるぞ…。
 Plum Planetsは昨年10月にメジャー・デビューした、YurippeとYuko-Pの2人組。今作がメジャーとしては3枚目のマキシ・シングルだ。「FREE RIDE」と名付けられたこの曲には、さらにサブ・タイトルがある。"Girls Just Wanna Have Fun"〜オンナノコタチハ タノシミタイ ダケナノ〜確かシンディー・ローパーもそんな風に歌っていたな、と思い出す。彼女達は女性である強み、楽しさを生き生きと歌い上げている。Yurippeは力強さを持った声で。そしてYuko-Pはそれに対してやや甘く、ポップな歌声で。その2つの要素が正に「オンナノコタチ」なのであり、リスナーの耳の中で心地よく絡み合う。さらに特筆すべき点としては、タイトル曲である「FREE RIDE」を、実に鮮やかに4種類のアレンジでもって収録しているという点だろう。サビのメロディーを生かし、他の部分はヒップホップ・スタイルに変えていたり、英語ヴァージョンの歌詞にしたり(Yurippeは以前N.Y.で音楽活動をしており、英語はお手のものなのだろう)、ざらついたギターのインストゥルメンタルだったり、1つの楽曲の可能性はこんなにも広がるものか、と思い知らされる。
 それにしても、デビューからわずか5ヶ月で3枚のCDリリースを成し遂げるとは。彼女達のパワーがひしひしと伝わってくる。

Text by 渡辺麻美(玉川高島屋店)

『FREE RIDE~Girl Just Wanna Have Fun~』
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Maxi Single
Dreamusic
MUCP-5003
¥1,100(税抜
3月27日発売

The Surf Coastersの中シゲヲ氏プロデュースによる女性ユニット、Plum Planetsの3rdマキシ・シングル。オンナノコならではの強さとキュートさを、骨太なロック・サウンドに乗せてのびのびと歌い上げている。Honda「Bite」 TVCMソング。

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