ICE

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ICE

音楽に対する熱い情熱とピュアなスピリットを携えて、新たな道を歩き始めたICE。
未来への光を模索する旅が今、ここから始まる。
ユニバーサル移籍第1弾のアルバム『SPIRIT vol.1』!

(初出『Groovin'』2002年3月25日号)

 厳しい冬を超え、新しい生命の息吹を感じ始める春、約1年ぶりにICEの新譜が届いた。ちょうどデビューから10年目を迎える今年、長年在籍したレコード会社を離れ、新たにユニバーサル ミュージックへ移籍しての再出発である。
 この10年を振り返ると、彼らの洋楽的サウンド指向はデビュー当時から変わらないが、初期の頃の斬新でスリリングな打ち込み系サウンドから、現在のバンド編成に変わり、音に奥行きと温かみが加わったように感じる。前作『SPECTRUM』は、70〜80年代をテーマにした懐古的アソビゴコロが盛り込まれ、ICEの音楽ルーツを垣間見ることが出来たりと、彼らと同世代のファンにはちょっぴりうれしい試みの作品だった。
 そして突然の移籍ニュースとともに発表された、通算10枚目となる今作も、特定のジャンルにカテゴライズされることのない、心地よいICEサウンドが詰まった1枚に仕上がっている。また、収録された7曲の充実度はもちろんだが、アルバム自体にも新しい試みがなされている。というのは、今作品はすでに8月にリリースが予定されている第2弾アルバムと対をなすという、ICEによる新発想のアルバムなのである。つまり夏に発売が予定されている作品のプロローグ・アルバム的要素を持っており、完成すると2枚組になるツイン・アルバムのvol.1というわけだ。こういった試みにも彼らの気合いが十分感じられる。
 また表題曲でもある「spirit」は、このアルバムからのリード・トラックとして、ヴァージョン違いで同時リリースされる。しかも価格が¥500(税込)という、"1コイン"シングルとなる。リーズナブルな価格でこのクオリティの高さ、ICEファンならずとも見逃せないだろう。まだICEを聴いたことがないという人は、この機会にぜひオススメしたい。2002年はICEの動向に目が離せなくなりそうだ。

Text by 渡辺麻美(玉川高島屋店)

『SPIRIT vol.1』
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CD
ユニバーサル ミュージック
UUCH-1050
¥1,800(税抜)
発売中

ICEが21世紀型マーケットに放つ、新構想アルバム!レコード会社を移籍しての第1弾作品となる今作は、夏に発売予定のアルバムとあわせると、ツイン・アルバムとして完成する。タイトル曲「spirit」はヴァージョン違いでシングルとして同時発売。

【ICE 公式ホームページ】http://www.freebird-record.com/index.html

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