masumi

天まで届く"声"がある。
masumiのニュー・マキシ・シングル『HEAVEN/REMEMBER』で、その歌声をぜひ体感してほしい。

BRAND NEW ARTIST
masumi

　優しい春風と共に舞い込んできたmasumiの歌声に、私の心は色付けられた。あたたかな春色に一瞬で塗り替えられてしまった。
　masumiのニュー・マキシ・シングルには、両A面という形で「HEAVEN」「REMEMBER」の2曲のミディアム・チューンが収録されている。柔らかなグルーヴが優しく、新鮮な心地よさのある「HEAVEN」、ポップかつ壮大なメロディが印象的で、そのスケール感に圧倒される「REMEMBER」。そして、そのどちらにも彼女の声が持つ力が存分に発揮されている。
　ざっとシーンを見渡すと、前へ前へと声が出ているヴォーカリストばかりだ。声量やスキルで目の前にいる一部のリスナーを無理矢理ねじ伏せるような、はき違えた説得力しか持たない歌。しかし、彼女の歌声は上へ上へとのぼって行く感じ。そして天にも届きそうなその歌声は、すべての人の心に柔らかく降り注ぐのだ。そうした天性の声質でもって歌われる今作には、理屈ではなく、身体で感じる説得力がある。だから冒頭のように、私の心模様も一瞬で楽曲の色に塗り替えられてしまったのだと思う。
　今作の2曲は、それぞれCMソング、ドラマのエンディング・テーマになっている。テレビを通じて彼女の歌声を聴く機会も多いだろう。どんな形でもいい。まずは彼女の歌声に触れてみてほしい。

Text by 鮎川夕子（編集部）
（初出『Groovin'』2002年3月25日号）