テレジア

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テレジア

話題のGOSPELアルバム第2弾がいよいよ登場。
懐かしさを誘うクラシックの名曲たちが、さらに美しく生まれ変わる。
『GOSPEL QUEEN〜all classics〜』

(初出『Groovin'』2002年4月25日号)

 教会へ行ったことはありますか?私は小学校を卒業するまで日曜日になると行っていました。もともとキリスト教の幼稚園に通っていて、卒園して小学生になってもなんとなくそのまま行き続けていました。習い事は続かない方だった自分が、なぜ日曜になるとちゃんと出かけて行っていたのか、今考えるととても不思議です。もしかしたら子供なりに、その神聖な場所に安堵感を覚えていたのかもしれません。
 そんな懐かしい気持ちを思い出させてくれたのが、テレジアの歌声。ゴスペル調に重なり合うハーモニーと、響き渡るメロディーの美しさが、空気を浄化していくようで、ずっと昔に置いてきた感覚が呼び覚まされたような、澄んだ気持ちにさせてくれます。 
 テレジアの2ndアルバム『GOSPEL QUEEN〜all classics〜』には、前作『Gospel Woman』に引き続き、有名なクラシックの名曲たちを中心にモチーフにした、神聖な音空間が広がっています。「CALLING YOU」(「G線上のアリア」)、「EVER GREEN」(眠りの森の美女)、「春よ鳥よ命の歌響け」(ヴィヴァルディ「四季」より「春」)など、よく知られる曲に乗せて恋心が綴られた歌詞が、とても自然に耳に流れ込んできます。メロディーの心地良さに包まれて、時に歌詞の世界を思い描く。その両方を繰り返しながら流れる、ゆったりとした時間。2月に発売された「Flower〜乙女の祈り〜」も収録されており、全体を通して、女性らしい、やわらかな優しさ溢れたアルバムとして完成されています。
 ゴスペルといえば、教会音楽。教会といえば、イエス・キリスト。そしてその母マリヤを思い浮かべます。だから教会に行くと、大きな母性をいつも感じることができます。女性だけが持つ、透き通るような美しさが、そこにはあります。全てのものを包み込んで、生まれ変わらせてくれる場所にこそふさわしい音の響き。そんな穏やかなメロディーと優しい歌声が、ほっと落ち着かせてくれる今作。これからの季節にふさわしい爽やかな1枚です。

Text by 二宮万里(編集部)

『GOSPEL QUEEN〜all classics〜』
テレジア-J.jpg




CD
TECHNO DESIGN
TZCX-1008
¥2,190(税抜)
発売中

「Flower〜乙女の祈り〜」をはじめとして、「G線上のアリア」「眠りの森の美女」「白鳥」「春」といったクラシックを中心とした名曲たちをモチーフにして、また新たな音の空間が広がっていきます。神聖なゴスペルの調べに包まれる心地よさを体感してみませんか。

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