PaniCrew

夏の暑さもパニクってしまいそう?!
PaniCrew最新作、爽快ナンバー「FANTASTIC VOYAGE」。
個性豊かな8人の乗組員と、楽しい旅に出かけよう！

（初出『Groovin'』2002年6月25日号）

　「FAN, FAN, FANTASTIC …」と、音に合わせて、頭が自然に前後に揺れはじめる。もしくは、ぴょんぴょん飛び跳ねてしまう感じと言った方がいいかもしれない。そして一緒に「FAN, FAN…」と歌ってしまっている。そんな、エクササイズにとっても合いそうな、PaniCrewの今年第1弾シングル「FANTASTIC VOYAGE」。歯切れの良いリズムが、ポンポンっと弾むような曲だ。彼らの得意とするポッピングダンス（アメリカ・ロサンゼルスで始まった、リズムに合わせて体を弾ませるダンス）が十二分に活かされた、まさに彼らのための曲といってもいいだろう。梅雨のじめじめを吸収して、さらっと快適にさせてくれる感じ。つまりとても気持ちが良いのだ。
　PaniCrewの音楽は彼らが体全部を使って表現するから、聴いているこちらも耳で、というより体全部を使って感じとるのが正しい聴き方かもしれない。けれど別段意識しなくても、耳から入ってきた音は、体中の血管を通って自然に全身に行き渡る。そして、歌って踊っているメンバーを目の前で見ているように楽しくなってくる。自然に体も揺れ始めるというものだ。そう思うと、PaniCrewの音楽は、なんだかとっても健康に良さそうな気がしてくる。
　そんな彼らだが、やはりPaniCrewといえば、その見事な8人のダンスだろう。パフォーマンス・グループのプロであるという自信と、何より踊ることを楽しむ姿勢。それらを、体全部を使って表現している彼ら。今年1月にリリースした1stアルバムのタイトルはずばり『Welcome 2 da Dancefilia』だった。踊るために生まれ集まった彼らだからこその、ハッピーを詰め込んだ作品だったと思う。そのアルバムと共に、3月から4月にかけてはPaniCrew Live「フレッシュ・ダンス・バラエティーSHOW IV」を全国8ヶ所9公演で開催。今後も、そのパフォーマンスで我々をひたすらパニクらせてくれるだろう。
　夏のむし暑さを弾き飛ばす勢いの「FANTASTIC VOYAGE」。この夏は、個性豊かな8人の乗組員と共に、素敵な船出に出発してみては？

Text by 二宮万里（編集部）