藤井フミヤ

嘘つき＝正直、悪魔＝天使、恐怖＝快楽、地獄＝天国、白＝黒、
すべて表裏一体、そしてイコール。
フミヤ＝歌を再確認するニュー・アルバムが完成。

（初出『Groovin'』2002年6月25日号）

　ほ〜んと、良い意味での裏切り。憎いけど好きだ〜!ッて感覚の仕上がり。だってびっくりだったんだよぉ、ホントに。そういえば昨年のツアーの流れの中で、今年も踊れるLIVEをやる！なんて言ってたっけ。ま、そんな言葉が頭にあったんで、今回も前作『CLUB F』を進化させたものが聴けるんじゃないかなって思ってたんだよね、私。ところがどっこい！びっくりだよ。ダンス・サウンドにとどまらない、フミヤさんらしいアルバムの出現じゃんってことで。
　おいおい話が終っちゃったじゃんって？まだまだ。何から話そうか？う〜む。やっぱり「SEVEN WONDER」のことを。最初に書いた通り、やっぱりダンス系で来るんじゃないかなっていう私の先入観ってやつを覆すモノだった。もう聴いてくれたはずなんで細々した説明は要らないと思うんだけど、POPでキャッチーな楽曲。それにこのCDジャケット、フミヤさんが写ってなかったねぇ、びっくり。お店で探しちゃったんじゃない？（すぐ見つけられたあなた！確かにファンですぞ）デザインはSHAG、素敵です！可愛い〜。曲も可愛い〜。王道フミヤ！って思ったよぅ。だんだん、じわぁぁってくるね。泣けるね。この曲のいわゆるサビといわれてる部分、頭に残りますね、うん。もちろんフミヤさんが作詞。きゃ〜。きゃ〜。私の愛が炸裂し始めたのでもう止めよう。ごめん。
　今回のアルバムで特筆すべきは、屋敷豪太さんがプロデュースをしているという事。収録されている楽曲全て2人で作ってます。レコーディングには数々のミュージシャン（もちろんショーちゃん、ヤッチ、ナギも参加してる楽曲もあるよん！）が参加してるんだけど、そこに至るまでは家内制手工業的温泉作曲ヴァージョン（笑）で、2人だけで作られたみたい。豪太さんていう人は、SOULⅡSOUL（知ってる？偉大なグループです）、シンプリー・レッド（現在はこのバンドに在籍していらっしゃいます）のあの方で（笑）ま、本当に簡単に言うと、ワールドワイドなミュージシャン。ファンの皆さんは、彼の十年来のお友達で、超有名ミュージシャンというのはご存知ですよね。そんな豪太さんが、ちょうどスケジュールが空いたということで、今回十年来の約束が果たされたというわけ。ラッキーです、うん。
　冒頭にも書いたけど、ダンス系の楽曲はどちらかと言うと少なめ。ストリングスが入ったジャジーなムードの楽曲、8ビート、16ビートを刻むロック・ナンバー、そしてバラードと、ヴァラエティにとんだ楽曲が詰まったおもちゃ箱的なアルバムなんだけど、フミヤさんが歌うと、もうすべて彼の曲になってしまう。フミヤさん以外の誰でも無くて。唯一無二なのね。何より声がいい。甘くて深みのある声、元祖フェロモン系！（笑）いつまでも変わらないフミヤさんでいて下さい。
　さてさて、7月から「TOUR 2002♡THE PARTY」が始まりますね。今回のアルバムの曲をどんなアレンジで聴かせてくれるのか？楽しみだね。なんせ「TRUE LOVE」をダンス・サウンドに変えちゃう人ですから、何が飛び出すのかはお楽しみ。LIVE会場で会うね。皆様、ぶっ壊れるまで踊ろうじゃん！（笑）

Text by 有田幸恵（島田駅前店）