NANANINE

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NANANINE

ワーナーミュージックが2002年、
満を持して放つ福岡出身の4人組ロック・バンドNANANINE(ナナナイン)。
独自のポップ・センスと、卓越したロック・スピリッツが炸裂した1stアルバムが完成!

(初出『Groovin'』2002年6月25日号)

 「ナナニネ」ではなく「ナナナイン」と読むことがわかったところで、まずは彼らを知らない人のために簡単にプロフィールから紹介しよう。
 1999年福岡で、それぞれ別のバンドで活動していた川関&朱雀、大野&瀬崎が麻雀の席で意気投合し、結成。以来、地元福岡で月4〜5回の積極的なライヴ活動を行なう。2000年、とあるオーディションでの入賞をきっかけに活動範囲が広がり、BUMP OF CHICKENのオープニング・アクトなどを務めることにより、その知名度は口コミを含め、徐々に全国に広がっていく。2001年に単独の音源をリリースする頃になると、全国ツアーも敢行。2002年の下北沢シェルターのワンマン・ライヴは超満員で、入りきれないファンが続出した。ゴールデン・ウィークにはGOING UNDER GROUND、THE BACK HORNらと共に全国11ヶ所をまわり、そしてそして、夏にはなんと、日本を代表するあのロックの祭典、サマー・ソニックにも出演決定!と破竹の勢いを見せるNANANINE。今注目度No.1のロック・バンドであることは疑いようもない事実なのである。
 そんな中リリースされるのが、この1stアルバム『12E12』(トゥエルブ・イー・トゥエルブ)である。「持てるエネルギーを全て出して作った」とVo.の川関が語っている通り、エネルギッシュなアルバムに仕上がっている。収録曲も、ほわ〜んとした感じの「ハミングベイブ」、ギター・リフからフルスロットルで加速して突っ走る「ジム アンド フリーキー」、ポップかつ疾走感のある「オーリー」、ギター・リフで進行していくミディアム・チューン「ストローク」、うねるようなベースが印象的な「スイングパーク」といった感じで、ロックをベースに多種多様。
 そんな楽曲に一度聴いたら忘れられない、ストレートな詞が加わる。「何もわかってなくて良かった わかる事が出来る」「君がいない そんな世界はもうどうしようもないよ」「じゃあね また明日君とまた会えるかな」と口語調でごくごく身近に感じられる、君のハートにズキュンな詞世界(これは10代には絶対聴いて欲しい)。歌メロもだが、Vo.川関の声もストレートでポップ。これで良くないわけがない。
 多様なジャンルを吸収しまくった幅広い音楽性、ポップな歌メロ、ストレートな詞、そしてエネルギッシュで卓越したロック・スピリッツはデビュー・アルバムとは思えない。彼らの曲が持つ「聴き終わった後に笑顔&元気になってしまうパワー」は、もはや突き抜けてます。
 ということで2002年、彼らこそ台風の目になるバンドだと早くも確信。特に今年のサマー・ソニックに行く人は絶対に今作で予習してから出掛けよう!青空の下で聴いたらこの音ははまり過ぎ注意報です。まったくもって。

Text by 麦山幸男(木更津桜町店)

『12E12』
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CD
ワーナーミュージック・ジャパン
WPCV-10189
¥2,600(税抜)
7月10日発売

エネルギッシュなサウンドと、ツボをついた曲展開でロック本来の勢いを感じさせつつ、それだけでは終わらない幅広い音楽性を持ち、時にひねたアレンジを見せ、大物らしさを窺わせる要注意バンド。特に「オーリー」はシングル・カット希望!試聴推奨!初回盤のみ、デジパック仕様。

【NANANINE official Web site】http://www.9tone.net/nananine/nananine.html

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