GLAY

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GLAY最新シングルは2週連続のリリース。ツアーの新定番曲になるであろう
「またここであいましょう」。久々のラヴ・バラード「逢いたい気持ち」。
どちらも今後に繋がる大きなテーマを持った作品だ。

(初出『Groovin'』2002年7月25日号)

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 そういえば最近GLAYを見ない。昨年11月にアルバム『ONE LOVE』をリリースし、12月から今年1月までのドームツアーを無事終了した彼らだが、その後2月にシングル『Way of Difference』をリリースしてから音沙汰が無い。一体今彼らはどうしているのだろう。
 実は、ここしばらくは特に大々的に何かを発表したりは無かったが、ツアーを終えてからすでに次のアルバムのレコーディングにとりかかっていたらしい。それと並行して個々の活動も行っていた。4月にはギターのHISASHIが宇多田ヒカル作品に参加、また、ギターのTAKUROが紡いだGLAYの代表的なメロディーを、世界的に活躍するロンドンの気鋭のヴァイオリニスト、ヴァネッサ・メイが全面的にプロデュースした『Flow of Soul』も発表された。
 そしていよいよ、前作から5ヶ月ぶりに新曲がリリースされることになった。しかも2週連続のリリース。その第1弾は"JAL NEW CHINA イメージソング"としてTVCFでオンエア中の「またここであいましょう」。毎年この時期(春から夏)にリリースされる、GLAYの定番ナンバーともいえるアップ・テンポな爽快ナンバーだ。99年8月リリースの「ここではない、どこかへ」に、メロディー、内容共に通じるものがある。もともと、この2月に行われた東北ツアー時に既に披露されていたこの曲、きっと今後のツアーでの定番曲になることだろう。
 そして1週間後にリリースされる「逢いたい気持ち」。もしかすると95年リリースの5thシングル「ずっと2人で…」以来かもしれないと思える、スローなラヴ・バラードだ。弦やコーラスが重なることでサウンドに一層深みが増した、壮大な音の広がりが印象的な曲だ。ここ何年かは夏にはイヴェントかツアーが行われていたので、この時期にリリースされる曲はほとんどがアップ・テンポなものだった。だからこういう曲は新鮮だ。アルバムのレコーディングは引き続き行われているのだろう。丁寧に、じっくりと音作りをしているようだ。それがこの曲には特によく表れていると思う。落ち着いた大人の恋愛の穏やかさと、歳を重ねてきたからこその苦悩のようなものが表れている。最近無かったタイプの曲だ。またこの曲はテレビ朝日系列・木曜ドラマ「サトラレ」(毎週木曜21:00〜)の主題歌でもある。
 今回、この2曲のカップリングを、どちらもギターのHISASHIが担当していることも特筆すべき事だろう。最新アルバムには彼の作品が入っていたが、シングルのカップリングとしては2000年リリースの『Missing You』に収録の「Surf Rider」以来。元々コンピュータやゲームその他諸々に関心を持ち、アンテナを張り巡らし、メンバーの中でも独特の感性を持った彼の作品は、出す度に新たな試みがなされていて、聴く側にいつも新鮮な驚きを与えてくれる。そんな彼が今作でもまた、やってくれた。
 この2作品のリリースの後には、今度はどんな試みを彼らは考えているのだろう。じっくりと時間をかけた最新アルバムを、近いうちに届けてくれるだろうことを期待して、しばらくはこの最新作に耳を傾けたいと思う。

Text by 二宮万里(編集部)

『またここであいましょう』
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Maxi Single
UNLIMITED RECORDS/mustard
PCCU-00013
¥1,200(税抜)
発売中

2月の東北ツアーで既に披露されている、アップ・テンポな、GLAYならではの爽快ナンバー。早くこの曲をライヴで聴きたい、ライヴに行きたくなる!C/W「GIANT STRONG FAUST SUPER STAR」はHISASHI作品。またもや驚かさせられることは必至。

『逢いたい気持ち』
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Maxi Single
UNLIMITED RECORDS/mustard
PCCU-00014
¥1,200(税抜)
7月31日発売

もしかしたらこういう曲はすごく久しぶりかもしれない。ゆったりと流れるようなメロディーが印象的なラヴ・バラードとなった今作。HISASHI作品のC/W「BROTHEL CREEPERS」は、かつての作品「Surf Rider」に匹敵するほどのインパクトだ。

【GLAY OFFICIAL WEB SITE「HAPPY SWING」】http://www.glay.co.jp/

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