ZIGGY

ARTIST PICK UP

ZIGGY

Return to ZIGGY!
あの最高のR&Rバンドの新しい伝説が始まる。

(初出『Groovin'』2002年7月25日号)

 99年12月から約2年間、ZIGGYの名を封印し、期間限定バンドとして精力的なライヴ活動を続けてきたSNAKE HIP SHAKES。音楽制作に関しても、その間4枚のアルバムと3枚のシングルを発表するという、かなりのハイペースなリリース活動をしてきた。そんな彼らが再びZIGGYとして再始動する!というニュースが飛び込んで来たのがこの4月。奇しくもZIGGYのデビュー15周年という節目の年での復活となったわけだが、そのいきさつについてバンドの中心人物でもあるヴォーカルの森重樹一は、「ZIGGYという名前がないところで、ライヴ・バンドとしての可能性と、自分たちの音楽に対するリスナーの純粋な評価を確認したかった」という主旨のコメントをしていた。そしてSNAKE HIP SHAKESでの活動は、彼らにその答えをもたらしたということだ。つまり今回の再始動は、彼らの自信と確信の上に成立したものなのである。
 復活第1弾アルバムとなる今作『HEAVEN AND HELL』からは、バンドの状態が非常に良いことがうかがえる。何度かのメンバー・チェンジを経ているZIGGYだが、その音楽の根幹にあるものはほとんど変わっていない。ポップで、グラマラスで、パンキッシュな疾走感あふれるロックン・ロール。さらに今作ではそこに、このメンバーで数多くのライヴを重ねたことで得たサウンドの一体感が加わり、まるで王者の風格さえ漂う堂々とした仕上がりだ。何よりも、現在の日本のシーンを見渡してみても、彼らのように、ロックが持つ妖しさや激しさといった、どちらかと言えば通ウケするマニアックな部分と、極上ポップなメロディに代表されるポピュラリティの部分を自在に操ることが出来るバンドはいないだろう。そして、そこから生まれる唯一無二の個性がファンの心を惹きつけ、離さないのだと思う。
 今作で新たなステージに進んだZIGGY。9月には日比谷野外音楽堂でのデビュー15周年記念ライヴも予定しているという。積み上げてきたものに決して押しつぶされることなく、まだまだスピード全開で走り続ける彼らに改めて拍手を贈りたい。

Text by 鮎川夕子

『HEAVEN AND HELL』
ZIGGY-J.jpg




CD
トライエム
MECR-3011
¥2,857(税抜)
発売中

6月に発売されたマキシ・シングル「HEAVEN AND HELL」で見事な復活を遂げたZIGGYのオリジナル・ニュー・アルバム。ポップで、グラマラスで、パンキッシュな疾走感あふれるロックン・ロールが満載の1枚。SNAKE HIP SHAKESの活動の成果がここにある。

【ZIGGY OFFICIAL WEB SITE】http://home2.netpalace.jp/ZIGGY/top.cgi

inserted by FC2 system