MY BEST CHOICE!

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第31回 
布施紀子(八王子越野店)

(初出『Groovin'』2002年8月25日号)

 私が選んだ1枚は古内東子の『TOKO〜BEST SELECTION』です。実はつい最近まで私は古内東子の歌をきちんと聴いたことが無かったのですが、心地よくひたれて共感できる女性歌手はいないかといろいろ探していたときにたまたま目に入ったのがこの1枚でした。今から4年半前にリリースされたこのベスト・アルバムには、それまでに出された5枚のオリジナル・アルバムからの選りすぐり14曲が収録されており、この人のアルバムをはじめて買った私でも知っている曲が数曲入っていました。「誰より好きなのに」「逢いたいから」などはきいてみると懐かしいと思う人が多いのではないでしょうか。
 このCDに収録された14曲はすべて、古内東子自身が作詞・作曲を手がけています。自分の書いた詩を自分の作った曲に乗せて歌う、つまりシンガー・ソングライターであるわけですが、このような人たちの歌というのはストレートに伝わり、聴き手としても共感しやすいものです。そういった意味で彼女の歌に共感できる人も多いはず。私も彼女の詩にところどころ「そうだよなー」と思わされました。ごく普通だけれど、とても女っぽくて自分の気持ちを純粋に歌にできる彼女。自分の恋心がうまく伝わらず、それでも好きな人をずっと見つめる気持ちを書いた「誰より好きなのに」、好きな人と一緒にいることが何よりの強さであるという思いを込めた「Strength」などいろいろな場面での女性の気持ちをうまく表現した曲ばかり。これからこのアルバムを聴く人も、14曲の中からお気に入りの1曲が必ず見つかるのではないでしょうか。
 彼女はこのアルバムの発売後もオリジナル・アルバムを着々と世に送り出しています。『魔法の手』など名盤ぞろいです。9月4日にはニュー・アルバム『10stories』もリリース予定。実は男性ファンも多い彼女の新作が楽しみです。

*なお次回は河合哲幸氏(すみや袋井店)が登場します。お楽しみに。

古内東子
『TOKO〜BEST SELECTION』
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CD
Sony Records
SRCL-4189
¥2,913(税抜)
発売中

今回紹介したアルバムのジャケットに映る古内東子はこんな感じですが、アルバム『魔法の手』の歌詞カードに映る彼女は明らかにきれいになっている!! 4年経った今、彼女はどんな風に変身しているのでしょうか???

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