Rhymester

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Rhymester

多様化するジャパニーズ・ヒップホップ・シーンの中で、
独自の存在感で輝きつづける"キング・オブ・ステージ"Rhymesterの、
早くもウワサ蔓延るマスターピース!これぞヒップホップのファンタジー!!

(初出『Groovin'』2002年10月25日号)

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 びびった!ブッ飛んだ!そしてヤラれた!…あまりに漠然としていて抽象的で、いきなりなんのこっちゃ!?と思われるかもしれないが、Rhymesterの新作『ウワサの伴奏〜And The Band Played on〜』を聴いた正直な感想である。
 今作はREMIXアルバムというより、1曲をゲスト1アーティストと行う異種格闘技戦、ウワサのセッション・アルバムなのである。それゆえ、セッションならではの臨場感、生楽器ならではの音の厚み、広がり、ダイナミックなグルーヴが堪能できる。ヒップホップ・アルバムとしては斬新な試みで、リスナーの想像をはるかに超えた奥行きのある作品に仕上がっている。
 それでは、その異種格闘技戦の対戦相手たちを紹介しよう。同じ早稲田大学出身のゴスペラーズ。お互いのアルバムで共演したり、「笑っていいとも!」のなかのテレホンショッキングというコーナーで友達として紹介をするほど親交は深い。巷では空前のアカペラ・ブームが起こっているが、ゴスペラーズのハーモニーが飛び抜けているのが確信できる楽曲だ。私個人として特筆したいのがTOSHI-LOW(ブラフマン)との共演である。ブラフマンのLIVEは、圧倒的なパワーと、それとは相対する静寂が混沌と存在するパフォーマンスで最高にヤバイ。「Walk on」が力強くも美しくドラマティックに展開するハードコアに生まれ変わっている。その他にもSUPER BUTTER DOG、高橋達也と東京ユニオン、Wack Wack Rhytm Band、Blue Beat Players、Aquap&小沼ようすけなど、様々なゲストを迎え、ロック〜ハードコア〜ファンク〜ビッグバンド・ジャズ〜アフロ・ファンクなど、多種多様なジャンルとのセッションが試みられているので、ヒップホップ・ファンならずとも充分楽しめるアルバムだ。
 特に注目してほしいのが、今作からの先行シングルとして発売中の「肉体関係 part2 逆featuringクレイジーケンバンド」。昭和歌謡をロック・テイストにアレンジした楽曲で人気と注目を集めるクレイジーケンバンドとセッションした楽曲である。ちょっと"色モノ"的な匂いが漂う歌詞はバカバカしさもあるが、よく聴くとサウンドはちょっとJazzyで、ムーディーに展開していくセンスのある仕上がりになっている。
 今作を制作することになった経緯の重要なポイントとして、Rhymesterの幅広い交友関係が挙げられる。その交友の幅は様々なジャンル、業界に及ぶ。クラブ・ミュージックというフィールドで通じ合った、KICK THE CAN CREWやPUSHIMから、モーニング娘。のファン(通称モーヲタ)というフィールドで通じ合ったご存知(?)杉作"LL COOL"J太郎氏など、本当に多岐にわたる。
 昨年の『ウワサの真相』に続き、またもやその噂は広がってしまうであろう今作で、様々なカラーの"キング・オブ・ステージ"を体感して欲しい!

Text by 齋藤雅哉(鎌倉深沢店)

『ウワサの伴奏〜And The Band Played on〜』
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CD
Ki/oon Records
KSCL-475
¥2,400(税抜)
発売中
※BEST BUY 期間限定プライス!

昨年末リリースの『ウワサの真相』の曲を中心に、様々なアーティストと異種格闘技戦的なセッションを行った、リ・セッションアルバム。ゴスペラーズ、TOSHI-LOW(ブラフマン)、クレイジーケンバンドなど、またもやウワサになってしまうゲストを迎えて制作された充実の内容。

『「King of Stage Vol.4〜ウワサの真相リリースツアー」〜ファイナル』
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[DVD]KSBL-5743 ¥5,900(税抜)
[ビデオ]KSVL-5063 ¥5,900(税抜)
Ki/oon Records
発売中

アルバム『ウワサの真相』の楽曲を中心に、「B-BOYイズム」など彼らのクラシック的なナンバーも勿論収録。DVDには特典映像として副音声でRhymester自らが語る後日談、生(ビール)解説が収録されています。

【Rhymester 公式サイト】http://www.rhymester.jp/

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