YUKI

ARTIST PICK UP

YUKI

ソロ・アーティスト、YUKIとして
通算4枚目マキシ・シングルとなる「スタンドアップ!シスター」が発売!
アコースティック・サウンドが心地良い、優しく強いメッセージが込められたナンバー。さあ、立ち上がれ!

(初出『Groovin'』2002年11月25日号)

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 今年の初め、日暮愛葉プロデュース「the end of shite」でインパクト抜群のソロ・デビューを果たし、3月にはファースト・アルバム『PRISMIC』を発売。その後2ヶ月に及ぶツアーを経て、息のあったメンバーと「PRISMIC YUKI BAND」を結成し、6月にはマキシ・シングル「66db」発売したYUKI。そしていよいよ、5ヶ月半ぶりのニュー・マキシ・シングル「スタンドアップ!シスター」の登場だ。もちろん前出のツアー・バンドでのレコーディング作品となる。その今作はライヴではすでに披露されていたアコースティック・サウンドが非常に心地良い、優しく強いメッセージが込められたナンバー。YUKI自身のポジティヴな部分が歌詞に反映され、ファースト・アルバムに収録の「プリズム」と同様、僕のお気に入りの曲になった。今のYUKIは歌いたいこと、伝えたいことが溢れ出てくる状態なのだろうか。そうだったら、次のアルバムもそう遠い日ではないかもしれない。またまた、愛溢れる作品を届けてくれるのだろう。
 彼女はインタビューで、「『スタンドアップ!シスター』は30代の友達と話して思ったことを歌った曲。"急がなくてもいいんだぜ!"っていうことを言いたくて」と語っていた。男女の違いはあれど、これには僕も30代の1人として十分共感出来る。また、僕は個人的に「急がなくていいんだぜ!」とか「そんなのどうってことないぜ!」みたいな言葉(詞)、又はニュアンスが使われているロック・ナンバーを非常に好む傾向がある。なんか余裕をもって生きている感じでかっこいいじゃないですか。ストリート・スライダーズのアルバムでも『NO BIG DEAL』ってタイトルがあったし(ちなみに意訳すると、どうってことないぜ、である)。
 先日、某夏フェスでのYUKIのライヴ映像を観たところ、野外ということもあって、最高にキモチ良さそうな空間ができていた。YUKI自身のステージングも、大人になったというわけでもないだろうが、ジュディマリ時代のようにステージを走り回ったり、飛び跳ねたりというよりも、心を込めて情感たっぷりに歌っている姿が印象的だった。表現力がさらに豊かになって、いい表情しているなあ、と強く感じた。
 さてここで、カップリング「恋人よ」にも触れておきたい。こちらは、PRISMIC YUKI BANDではなく、ゲスト・ミュージシャンに、沖祐市(スカパラ)、茂木欣一(FISHMANS、スカパラ)など豪華メンバーを迎え制作された。プロデュースを手がけたのは、FOEのアイゴン。またこのラヴ・ソングが最高!"泣かないで恋人よ" "君だけが僕のことを知っている"といった泣かせる歌詞がレゲエのリズムにの乗って歌われている。多分こうした曲調は初めてではないだろうか。
 ソロ・アーティストとして着々と成長を遂げるYUKI。セカンド・アルバムが待ち遠しいファンがたくさんいると思うが、この「スタンドアップ!シスター」を聴いて、盛り上がって待つこととしましょう。

Text by 上原哲也(浦和三室店)

『スタンドアップ!シスター』
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Maxi Single
Epic Records
ESCL-2350
¥971(税抜)
発売中

タイトル曲はツアー・メンバーでもあるPRISMIC YUKI BANDと共にレコーディングされたニュー・マキシ・シングル。YUKIが同世代に向けたメッセージを気持ちの良いアコースティック・サウンドにのせた、見事なロック・ナンバーが完成。

【YUKI 公式サイト】http://www.yukiweb.net/

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