キンモクセイ

ARTIST PICK UP

キンモクセイ

この季節にピッタリのマイナー調のディスコ・チューンが完成しました。
カップリングには現在入手不可能な初期の代表曲「夢を見させて」を新たにレコーディング。
彼らの才能は本物です!

(初出『Groovin'』2002年11月25日号)

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 ここ最近のミュージック・シーンの流れは、究極の"80年代リヴァイヴァル"である。特に洋楽市場ではそれが顕著で、各レコード会社から発売された80年代ヒットもののコンピレーション・アルバムの売れ行きは、どれも凄まじいものがある。実際には、90年代の後半から、現在発売されているものとほとんど同内容の商品が発売されていたのだが、今年ほどの盛り上がりは無かった。そんな流れの中、邦楽市場でも80年代リヴァイヴァルの動きが出始め、コンピレーション・アルバムの爆発的ヒットや、ナイアガラ・レーベルを始めとした、80年代(またはそれ以前の)アーティストの復刻盤のヒットなどといった現象が起こっている。
 邦楽市場における80年代リヴァイヴァル・ブームと時を同じくして、2001年10月に、"目指せ、国民的ポピュラー・ミュージック・グループ" "時代を後どり" "あの頃のにおい"といったキャッチ・フレーズと共に、70〜80年代チックなシングル「僕の行方」で登場したのが、彼らキンモクセイだ。そして続く第2弾シングル「二人のアカボシ」は、ご存知のように大ヒット。切ないメロディーと魅惑のシティ・ポップスともいえるサウンドで、ラジオ・プレイでは何と、日本記録を塗り替えるロング・ヒット。第3弾シングル「七色の風」は、タイトルに相応しく、風薫る季節を感じさせる爽快なキラキラした総天然色サウンドで、2002年版キンモク流ナイアガラ・ポップスだった。キンモクの前身バンド「アジアンオールスターズ」以前の曲が原曲で、キンモクで初めて作ったオリジナル曲でもある第4弾シングル「さらば」は新録音され、生のホーン・セクションも入り、約5年の歳月を経て完成した意欲作。同時発売されたファースト・アルバム『音楽は素晴らしいものだ』(三嶋大社の金木犀の前でメンバーが記念撮影しているジャケットも印象的)は、もちろん大ヒット(オリコン・アルバム・チャート初登場10位!)。"なつか新しい"世界を更に広げた全12曲。アルバム・タイトルを実感させるに相応しい内容だった。
 そして、遂に第5弾シングルとなる今作「車線変更25時」が発売となる。今度はどんなアプローチで来るかと思ったら、なんとディスコ・チューンだった。しかも人肌恋しいこの季節にピッタリな、ほろっとさせるマイナー調の楽曲。アレンジ自体は70年代ジャパニーズの王道ディスコ調だが、何度も聴き直してみると、何故か新しいサウンドに聴こえてくる。まさに"なつか新しい"1曲だ。またしても、大ヒット間違いなし。しかもこの曲は、既に9月のワンマン・ライヴで披露され、問い合わせが殺到したというエピソード付き。カップリングには、キンモク初期の代表曲「夢を見させて」の新録音ヴァージョン。繊細な歌詞と曲が絶妙にマッチしたシティ・ポップス。そしてもう1曲はデビュー・アルバムから「ぽっかぽか」。この曲は全員が歌っていて、彼らは本当に音楽好きなのだと実感させられるあったかい楽曲。
 「音楽は素晴らしいものだ」と言い切るキンモクセイ。さらに多くの人たちにそう思ってもらえる様に、いつまでも色褪せない、年齢性別を超えて親しまれる曲をこれからも作り続けて欲しい。

Text by 大林 誠(大仁店)

『車線変更25時』
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Maxi Single
BMGファンハウス
BVCR-19053
¥1,200(税抜)
11月27日発売

アルバム『音楽は素晴らしいものだ』がオリコン・アルバム・チャート初登場10位という快挙を成し遂げた彼らのニュー・マキシ。今作も彼ら独自の"なつか新しいメロディー"満載の、この季節にピッタリなマイナー調ディスコ・チューン。初回盤のみ、モバイル"フィーバー"ステッカー封入。

【キンモクセイ 公式サイト】http://www.kinmoku-web.com/

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