Fun! Fun! Fun! File The LEGENDシリーズ
格好悪いふられ方をして途方にくれたり、チャンス到来した後うれしはずかし朝帰りをしたり…。そんな甘酸っぱい青春のBGMとして機能したエピックレコード。現在30代の人の中には、あのEPICのマークを見るだけで胸がキュン!としたり、匂い立つ青春の香りにむせかえる人も多いはず。バブルに向けて疾走を始めた好景気に後押しされ、なんでも出来るようなキラキラした時代に生み出されたEPIC産のポップスは、今の閉鎖的な空気にはあまりにも新鮮で、そしてちょっと眩しすぎるかも。今回のEPIC RECORDS 25周年を記念して発売される代表アーティストのベスト盤を聴いて、そんな"シュガータイム"に戻ってみてはいかが!?
Text by 高瀬康一(編集部)
(初出『Groovin'』2002年12月25日号)
V.A.
『EPIC 25 〜SPECIAL EDITION〜』
CD
Epic Records
ESCL-2371
2003年1月1日発売
¥2,381
EPICを代表するアーティストによるコンピレーション第3弾。11月に発売された『EPIC 25 1980〜1985』『EPIC 25 1986〜1990』の王道選曲と比べると個性派揃いの渋い選曲です。安藤秀樹「泣いた日笑った日」はお薦めの名バラード!初回のみ特別ジャケット。
大江千里
『The LEGEND』
CD
Epic Records
ESCL-2360
2003年1月1日発売
¥2,381
大きな眼鏡と肩にかけたカーディガン。そんな優しい大学生のお兄さん的イメージでデビューした大江千里。しかしその実態は高純度なポップスを生み出すシンガー・ソングライター。「十人十色」「格好悪いふられ方」などリアルで繊細な歌詞に共感を覚えたものです。
大沢誉志幸
『The LEGEND』
CD
Epic Records
ESCL-2361
2003年1月1日発売
¥2,381
スガシカオにも通じるハスキーなヴォーカルとソウル・フィーリング。FUNKYでSWEETな音楽センスは、当時本格的なR&Bのアーティストがいなかったシーンに衝撃をもたらしました。「その気×××(ミステイク)」は今でも(今だからこそ)クラブ受けしそう。
小比類巻かほる
『The LEGEND』
CD
Epic Records
ESCL-2362
2003年1月1日発売
¥2,381
米軍基地でFENを子守歌代わりしてに育った女の子は、80年代にソウルフルなポップ・シンガーとして大活躍します。名前は"KOHHY"こと小比類巻かほる。「HOLD ON ME」や「TOGETHER」などのパワフルでダンサンブルな楽曲を堪能して下さい。
佐野元春
『The LEGEND』
CD
Epic Records
ESCL-2363
2003年1月1日発売
¥2,381
衝撃のデビュー・アルバムから『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』までの曲から佐野本人がセレクトしたベスト盤。初期の楽曲から漂う「都会に暮らす若者特有の寂寥感」に感情移入しすぎて、いまだに情けない週末を続ける大人は数知れず。かくいう私もそんな1人。
ストリート・スライダーズ
『The LEGEND』
CD
Epic Records
ESCL-2364
2003年1月1日発売
¥2,381
日本の音楽シーンでは希に見る"本物のロック・バンドだけが持つギラついた妖しさ"を体現していたストリート・スライダーズ。83年のデビューから2000年まで活動は続きましたが、本作は一番ギラついていた80年代の楽曲のみをセレクトした究極のベスト盤。
TM NETWORK
『The LEGEND』
CD
Epic Records
ESCL-2365
2003年1月1日発売
¥2,381
ビートルズのサイケ部分をELOがポップ展開したように、YMOが提示したテクノ・ミュージックのポップな部分を更に大衆化し、ダンス・ミュージックとして進化させていったTM NETWORK。そんな実験精神とキャッチーさを堪能できる80年代ヒット曲集。
バービーボーイズ
『The LEGEND』
CD
Epic Records
ESCL-2366
2003年1月1日発売
¥2,381
突出したグッド・メロディ、男と女の微妙なシチュエーションを描いた詞、杏子とKONTAのツイン・ヴォーカル、更にIMASAのソリッドなギター。いやあ、ホントにいいバンドでした。「チャンス到来」の歌詞にドキドキしたウブな高校時代を想い出します(笑)。
松岡英明
『The LEGEND』
CD
Epic Records
ESCL-2367
2003年1月1日発売
¥2,381
MTV時代の影響をダイレクトに受けた初めてのアーティストがこの松岡英明や、同じ頃にデビューした岡村靖幸だと思います。特に松岡英明は全英語詞の楽曲や綺麗なルックスも含め、ニュー・ロマンティックなセンスを漂わせた、まさに次世代のポップ・スターでした。
THE MODS
『The LEGEND』
CD
Epic Records
ESCL-2368
2003年1月1日発売
¥2,381
シナロケ、ルースターズに続き九州ロック・シーンの伝説を引き継いだTHE MODS。83年の「激しい雨が」が大ブレイクし、そのパンク・スピリット溢れる音楽性が全国区に知れ渡りました。「バラッドをお前に」は男気の隙間から漂う不器用な優しさ的大名曲。
ラッツ&スター
『The LEGEND』
CD
Epic Records
ESCL-2369
2003年1月1日発売
¥2,381
山下達郎が『ON THE STREET CORNER 1』でドゥーワップへの愛を告白したのと同年、シャネルズとしてデビューした彼ら。OLDIES的ニュアンスを歌謡シーンに浸透させたという意味でチェッカーズの先駆けでした。PUFFYがカヴァーした「ハリケーン」を含む15曲。
渡辺美里
『The LEGEND』
CD
Epic Records
ESCL-2370
2003年1月1日発売
¥2,381
小室哲哉が作曲した「My Revolution」は、あの時代を代表する名曲という意味で、佐野元春の「SOMEDAY」と同様の存在感を放っています。西武球場(ドーム)で毎年多くのファンが集まるという事実も、彼女と歌の影響力の大きさを物語っています。