the Garden eel

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the Garden eel

シンプルなメロディと表現力豊かなヴォーカルが
一体となって繰り出される、強力な歌力(うたぢから)。
噂のグループ、the Garden eelがデビュー・シングルをリリース。

(初出『Groovin'』2003年1月25日号)

the Garden eel-A.jpg 1月29日にマキシ・シングル『Avenue〜あの頃のボクたち〜』でデビューを果たすthe Garden eel(ガーデンイール)。その歌声を聴いて「あれ?」と思った方も多いはず。そう、このthe Garden eelは現在活動休止中のTo Be Continuedのヴォーカリストであり、俳優としても活躍する岡田浩暉が新たな創作活動の場として組んだグループなのである。そして彼のパートナーとなったのは、作編曲家、プロデューサーとしてJ-ポップ・シーンで敏腕をふるうTatsuya。2人の出会いは岡田の主演映画『Keep on Rockin'』(2003年公開予定)の音楽を共同制作したことがきっかけだという。たちまち彼らは、ヴォーカリストとして、プロデューサーとしての互いの才能に惹かれ、リスペクトしあう関係になり、今回のユニット結成に至った。
 さて、彼らの挨拶代わりともいえる今作を聴けばわかるように、このユニットの最大の武器はメロディとヴォーカルのパワー、言ってみれば歌力(うたぢから)である。2人のキャリアと実力からすると、サウンド・アレンジだけでリスナーをねじ伏せることだって簡単だろう。しかしあえてこうした正攻法を選んだ。そこからは自分たちの「歌」にたいする並々ならぬ自信がうかがえる。
 さらに、以前にも増して表現力を増した岡田のヴォーカルには、大人の男ならではの深みと説得力がある。例えば、大人になるということは後悔の数を蓄積していくことだともいえるだろう。今作の主人公は愛する人と離れてしまったことをひどく悔いている。それを正直に吐露し、"迷わない、君を迎えに行くよ"と決心する…そんな大人の男の潔さと強さが今作の歌声からは感じられる。そして、はらはらと季節はずれの桜が散る様を思い起こさせる切ないメロディが、曲の後半では主人公の心模様と同じように、熱っぽく、力強いものへと印象を変えていく。その展開たるや、あまりにドラマティックである。
 キャリアと実力を装備し、歌という最大の武器を携えてポップ・ソングの王道を突き進もうとしているthe Garden eel。彼らの輝かしい前途を予想させる今作をお聴き逃しなく。

Text by 鮎川夕子(編集部)

『Avenue〜あの頃のボクたち〜』
the Garden eel-J.jpg



Maxi Single
ユニバーサル J
UPCH-5161
1月29日発売
¥1,048(税抜)

現在活動休止中のTo Be Continuedのヴォーカリストであり、テレビや舞台で俳優としても活躍する岡田浩暉と作編曲家、プロデューサーであるTatsuyaによって結成された新ユニットのデビュー・シングル。TBS系全国ネット愛の劇場「またのお越しを」主題歌。

【the Garden eel 公式サイト】http://www.universal-music.co.jp/garden_eel/

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