杉山清貴

ARTIST PICK UP

杉山清貴

デビューして20周年。
杉山清貴のセルフ・カヴァー・ベスト・アルバムが登場!
アコースティック・アレンジで蘇ったヒット曲の数々は、今だからこそ胸に染み入る。

(初出『Groovin'』2003年4月25日号)

杉山清貴-A.jpg 音楽が人間に与える効果とは、例えばメッセージによって覚醒させたり、人生を前向きに楽しくさせたり、または逆に思いっきり泣かせてくれたりと色々あると思うが、まずは聴いた瞬間に気持ち良くなるものでなくてはならないと思う。大都会の暗闇で暮らす病んだ人しか反応できないような音楽など聴きたくないし、またそういう人に向けて大量生産される表面的な癒し系音楽にも正直飽きてきた。例えば大自然の中で本当に心豊かに暮らしている人が作り出す音楽というものは、聴いた瞬間に人を気持ち良くできる力を持っていると思う。最近は都会から離れ、田舎や自然の中で創作活動をするミュージシャンが増えているそうだが、そういった人たちの先駆けであり、移住したハワイから定期的に良質な音楽を届けてくれるのが杉山清貴だ。
 杉山清貴&オメガトライブとして「SUMMER SUSPISION」でデビューし今年で20周年。そんな彼が今回届けてくれたのは、セルフ・カヴァー・ベスト・アルバムという記念碑的な作品だ。彼自身が選んだ曲を、KT MOONLIGHT BANDと共にアコースティック・ヴァージョンとしてリアレンジ新録。原点とも言えるデビュー曲「SUMMER SUSPISION」から、オメトラ時代の大ヒット曲「君のハートはマリンブルー」「ふたりの夏物語」やソロ・デビュー・シングル「さよならオーシャン」、昨年11月にリリースされた最新シングル「Wishing your love」まで、彼自身もファンも思い入れの深い選曲となっている。アコースティック・ギター&ピアノ中心のシンプルなアレンジで改めて聴いてみると、声そのものが持つ爽快感、また、その歌唱力に今さらながらに驚かされる。特にバラードにおいて表現力がもたらす気持ち良さは特筆もので、個人的なことだが高校生の頃にいつも美しいリゾート写真のジャケを見ながら聴いていた思い出が蘇ってきて、つい聴き入ってしまう。
 大好きなハワイの自然の中で伸び伸びと創作活動をしているからこその豊かな音楽性、その自信が詰まった迷いのない歌声をぜひ聴いて頂きたい。

Text by 高瀬康一(編集部)

『Hula moon sessions』
杉山清貴-J.jpg




CD
バップ
VPCC-81458
発売中
¥2,857(税抜)

デビュー20周年を記念した杉山清貴のセルフ・カヴァー・ベスト・アルバム。ボーナス・トラックとして、20周年のカウントダウンとなる昨年12月31日のハワイ・ライヴでの貴重な音源を収録。初回盤特典として同発映像商品連動・プレミアムCDプレゼント応募用紙封入。

【杉山清貴 Official Web Site】http://www.sugiyamakiyotaka.com/

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