大滝詠一フェア2003

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何とこの4/14〜スタートしたCX系月曜夜9時ワクのドラマ「東京ラブ・シネマ」の主題歌に大滝詠一氏の新曲が起用されました。97年の「幸せな結末」以来、約6年振りとなるこの新曲のリリースも迫る中、とりあえずは旧譜のおさらいをしておきましょう!ということで、今年もすみやは独自に「大滝詠一フェア2003」を展開します。これを機に、大滝作品をじっくり聴いてみると、思わぬ発見があるはずです!さあ、春の訪れと共に素敵なナイアガラ・ワールドへ出発しましょう。

(初出『Groovin'』2003年4月25日号)
Text by 土橋一夫(編集部)

大瀧詠一
『大瀧詠一』
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CD
bellwood/キングレコード
KICS-8811
発売中
¥1,714

はっぴいえんど在籍中の72年にリリースした、1stソロ・アルバム。はっぴいえんどではバッファロー・スプリングフィールドやモビー・グレープといった西海岸のロックを手本にサウンドを作っていた彼だが、本作ではそれ以前のオールディーズなど、ルーツを明かしている。

大滝詠一
『Niagara Moon』
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CD
Niagara/Sony Records
SRCL-3216
発売中
¥1,456

75年発表の2ndソロ・アルバム。それまでのメロディ重視路線から脱却し、ニュー・オーリンズ・サウンドのセカンド・ラインなどといったリズムに傾倒していった時期の作品だが、これら新たな試みは今聴いても新鮮。もう1つのNiagaraサウンドがここにある。

山下達郎/伊藤銀次/大滝詠一
『Niagara TRIANGLE VOL.1』
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CD
Niagara/Sony Records
SRCL-3217
発売中
¥1,456

初期Niagaraサウンドの立役者であるシュガー・ベイブの山下達郎、ココナツ・バンクの伊藤銀次、そして大滝詠一の3人が集まった夢のアルバム。3人の個性の違いと共通項を探しながら聴くのも楽しい。CD化の際、ボーナス・トラックを追加。76年発表。

大滝詠一
『GO! GO! NIAGARA』
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CD
Niagara/Sony Records
SRCL-3500
発売中
¥1,456

当時ラジオ関東(現ラジオ日本)で放送されていた、大滝詠一によるDJ番組をアルバム化したのが本作。DJやジングルを挟みながら、新曲が紹介されていく秀逸な構成だ。現行盤CDではライヴ音源などボーナス・トラック4曲が追加された。76年発表。

大滝詠一
『NIAGARA CALENDAR』
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CD
Niagara/Sony Records
SRCL-3501
発売中
¥1,456

1年の12ヶ月を12曲で表現した、コンセプト・アルバム。後に『A LONG VACATION』で生かされるアレンジやレコーディング技術を既に実践している「青空のように」や、純邦楽と洋楽の融合を図った画期的な「クリスマス音頭」など、彼の実験精神溢れる1枚。77年発表。

Niagara CM Stars
『NIAGARA CM SPECIAL』
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CD
Niagara/Sony Records
SRCL-3215
発売中
¥1,456

はっぴいえんど解散〜ナイアガラ・レーベル設立にかけての時期に、大滝詠一が初めて手がけたCM作品「サイダー'73」から、その後83年の「サイダー'83」までの膨大な音源の中から、セレクトされたCM作品集。彼の音楽的実験や試行錯誤が分かる、貴重な1枚。

Niagara Fallin' Stars
『LET'S ONDO AGAIN』
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CD
Niagara/Sony Records
SRCL-3502
発売中
¥1,456

「ナイアガラ音頭」〜「クリスマス音頭」という音頭もの路線をメインに、さらにパロディ音楽を追究し制作された迷盤。ここでも純邦楽と洋楽の融合を図るという、他に類を見ないサウンドとレコーディングの実験が行われている。78年発表。

大滝詠一
『A LONG VACATION 20th Anniversary Edition』
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CD
Niagara/Sony Records
SRCL-5000
発売中
¥2,001

81年発表。まさに20世紀のJ-POPS史に燦然と輝く、名盤中の名盤。松本隆による洗練された詞、そしてドリーミーな極上のサウンド、リゾート感覚溢れるアート・ワーク、どれをとっても否の打ち所がない完璧な作品。なおこの20th Anniversary Editionには、『Sing ALONG VACATION』をプラス!

佐野元春/杉真理/大滝詠一
NIAGARA TRIANGLE VOL.2 20th Anniversary Edition
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CD
Niagara/Sony Records
SRCL-5001
発売中
¥2,000

佐野元春、杉真理を迎え、ビートルズを共通項に制作されたアルバムで82年発表。VOL.1とはまた違った三者三様のサウンドが楽しめる、魅力溢れる1枚。3人で交互に歌われる「A面で恋をして」は、当時スマッシュ・ヒットを記録した。本作は昨年リリースの、ボーナス・トラックを追加したリマスター盤。

NIAGARA FALL OF SOUND ORCHESTRAL
『NIAGARA SONG BOOK』
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CD
Niagara/Sony Records
CSCL-1663
発売中
¥1,456

大滝詠一の作品を、フル・オーケストラによるインストでカヴァーした作品。今聴いても、最高峰のイージーリスニング/ラウンジ系作品として秀逸な出来だ。選曲は『A LONG VACATION』『NIAGARA TRIANGLE VOL.2』からが中心だが、「夢で逢えたら」は特に美しく、心に響く。82年作品。

大滝詠一
『EACH TIME』
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CD
Niagara/Sony Records
SRCL-1664
発売中
¥1,456

84年に満を持して発表されたフル・アルバム。今作でも松本隆-大滝詠一コンビによる、色彩感覚溢れるドリーミーな独特の世界が展開され、Niagaraサウンドのイメージをシーンに決定づけた名盤。当時オリコンCDチャート1位を記録した、記念すべき作品でもある。

V.A.
『大滝詠一Song Book 2』
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CD
ビクターエンタテインメント
VICL-2154
発売中
¥1,942

71〜88年までの間に大瀧詠一が提供した楽曲をコンパイル。吉田美奈子の「夢で逢えたら」から小泉今日子、クレイジー・キャッツ、小林旭までレーベルを越えて幅広く収録。ノヴェルティー・タイプとメロディアスなものを両立してきた、彼のバランス感覚を実感できる作品だ。95年発表。

ナイアガラ初心者にはこれもお薦め!

松田聖子
『風立ちぬ』
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CD
Sony Records
CSCL-1268
発売中
¥1,456

大ヒット曲「風立ちぬ」「白いパラソル」をフィーチャーした、81年のアルバム。当時アナログのA面5曲を大滝詠一がプロデュース、しかも5曲とも書き下ろしという贅沢な内容。ある意味『A LONG VACATION』と対を成す作品でもある。当時を知らない若いリスナーにこそお薦めしたい作品。

渡辺満里奈
『リング・ア・ベル』
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CD
Sony Records
SRCL-4171
発売中
¥1,748

当時、アニメ「ちびまる子ちゃん」のオープニング・テーマに起用された「うれしい予感」のアルバム・ヴァージョンを含む、96年の作品。プロデュースは大滝詠一、そして作家陣は萩原健太、能地祐子、佐野元春、平井夏美らゆかりのある方々ばかり。杉真理もコーラスで参加するなど、ファン必聴作。

市川実和子
『PINUP GIRL』
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CD
Epic Records
ESCB-2012
発売中
¥2,913

ファンの間では「幸せな結末」の余波がまだ残る99年にリリースされた、市川実和子の1stアルバム。シングル・カットされた大滝作「ポップスター」に始まり、鈴木慶一、平松愛理、細野晴臣、筒美京平ら豪華作家陣の作品が並ぶ。メロディアスとノヴェルティ、この2つのタイプを大滝詠一はここでも実践。

クレイジー・キャッツ
『スーパー・デラックス』
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CD(2枚組)
東芝EMI
TOCT-24486〜7
発売中
¥3,333

大滝詠一の責任編集(DISC-1)に加え、大滝詠一プロデュースのDISC-2「メイキング・オブ・新五万節」の強力2枚組。クレイジーの代表曲は当然網羅、その上スタジオでのやり取りなどアウト・テイクも収録したDISC-2には、ファンも驚き!これ以上ない、貴重かつ豪華な集大成アルバム。

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