melody

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「Dreamin' Away」で最良のスタートを切ったプラチナム・ヴォイスことmelodyの2ndは、
梅雨空から差し込む光のようなポップ・チューン!
雨があがったら、君もこの曲をかけてごらん!!

(初出『Groovin'』2003年6月25日号)

melody.-A.jpg プラチナム【platinum】プラチナ、白金(元素記号のひとつ)、白金色。
 なるほど、これはmelodyのイメージを言い当てる唯一無二の表現かもしれない。やわらかで、透明感があり、なおかつソリッドな輝きを持つヴォーカル・スタイル、それでいて独特の浮遊感というか空気感というか、そんな心地よさが伝わってくる。それに加えて、ご覧の通り、セクシャルかつハイソなヴィジュアルである。「才色兼備」と形容すると最近では「女子アナ」っぽいニュアンスになるので、適当かどうか分からないが、まあ音楽的才能と美貌をごく自然に兼ね備えてしまった(結局同じか…)、そんな感じだろう。
 そこで僕は「プラチナム=白金=シロガネ→シロガネーゼ」、おおお、プラチナム・ヴォイスとはそういう意味も含んでるのか…、と勝手に飛躍して考えたりもしている。
 さ、オチもすべったところで、彼女をよく知らない方のために簡単にプロフィールを説明しよう。1982年、アメリカ、ハワイ生まれ。両親は日本人だが、ハワイで幼少時代を過ごしたことで、英語・日本語ともに、堪能。幼少時代は日本の歌謡曲はもちろん、アリーヤ、TLC、デスティニーズ・チャイルドなどのR&Bを中心に幅広く音楽を聴いていたそうだ。また、幼い頃よりバレエやジャズ・ダンス、ピアノにヴォーカル・トレーニングと、音楽の英才教育を受けてきている。そして、16歳の時からモデルの仕事をはじめ、地元、ハワイのモデルとして数々のオーディションを突破し日本の企業CMに出演。現在もアーティスト活動と並行して、"PARCO2003春キャンペーン"のイメージ・キャラクター、またファッション誌等でも活躍中である。これだけ言えば、このクオリティ、存在感が、偶然ではなく必然であることに、誰もが納得してもらえることと思う。
 という訳で、1stシングル『Dreamin' Away』に続く第2弾『Simple As That/Over The Rainbow』(両A面)である。「Simple As That」は、前作より引き続き、初期m-floを思わせるような、ほどよく、ソフィスティケートされたダンス・チューンに、さらに安定感を増したヴォーカルが心地よく鳴り響く。まるで、梅雨の合間に差すひとすじの陽の光のように、このじめじめした心(不況、変な病気、変な集団、その他諸々による)を解放してくれるような感じさえする。そのコンセプトでいけば、もう一方の「Over The Rainbow」も秀逸な選曲。ジュディ・ガーランドの往年の名曲を軽快なダンス・トラックにアレンジしている。まさにこの時期にハマる内容と言えよう。しかし、当然、今作の先にはアルバムのリリースを見据えているのであろう。まだまだ、「出しきってませんぜ」的なしたたかな雰囲気も同時に醸し出しているので、今後の展開にますます期待を抱いてしまう。ワールドワイドな環境で培われた、いわば折り紙つきのポテンシャル。あとはそれをいかにリスナーに近づけていくか?という作業でしかないであろう。
 昨今、ブームとして片付けられつつある「R&B〜ディーヴァ系〜」の背景にある、いわゆる「まがい物」の氾濫のなかで、その逆流に流されないようにするには、なんかちょっと違うぞ、的なものを感じとらせる強烈な個性と実力が必要になると思う。しかし、melodyはその辺の関門は間違いなくクリアしていると確信する。大丈夫、本物だ。きみも聴いてごらん。

Text by 松本真一(大船笠間店)

『Simple As That/Over The Rainbow』
melody.-J.jpg




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¥1,100(税抜)

待望の2ndシングルは両A面。M-1「Simple As That」はテレビ東京系「JAPAN COUNTDOWN」の6月度オープニング・テーマとしてON AIR中。M-2は往年の名曲「Over The Rainbow」をカヴァー。こちらもMITSUBISHI MOTORS「COLT」CMソングとしてON AIR中。

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